この2,3年、照明分野でLEDという言葉が広がっています。
このLEDというのは、一体、どんな照明でしょうか。今回は、led照明について、特徴、メリット・デメリットを解説していきたいと思います!
電気代節約といえばLED!って、どんな照明?
色彩
LEDは、1960年代に赤色と黄緑色の半導体が開発されて以来、早い段階から、表示用の光源として実用化されてきました。その後、1993年に、青色LEDや緑色LEDが開発され、光の3原色がそろいました。光の3原色実現のカギとなった、青色LED、緑色LEDの開発は、実は日本のメーカーによるものであり、その後に、実現不可能とされたLEDの白色化やフルカラー化が現実のものとなったのです。
LEDの基本的な原理は、20世紀初頭に既に発見され、炭化珪素に電流を流すと発光することが分かっていました。しかし、光の3原色が開発されたことで、従来、表示用にしか利用できなかったLEDの利用分野が一般照明用として広がったのです。
照明の省エネ化
照明分野の省エネ化は、地球温暖化対策としてのCO2排出量削減の動きを背景に進展しました。
世界各国で、エネルギー消費量の多い白熱電球を廃止する動きが広がってきたのです。そうした動きを受けて、日本でも、経済産業省が2012年までに白熱電球の製造・販売を中止し、原則として、電球型蛍光ランプなどへの切り替えを促進する方針を打ち出しました。政府のこうした方針を受けて、白熱電球製造企業からは、一般の白熱電球の生産終了が発表され、2012年までに多くの企業で生産が打ち切られました。そして、電球型蛍光ランプや電球型LEDランプへの切り替えが進むことになったのです。ただ、電球型LEDランプや電球型蛍光ランプに完全に置き換えられない一部の白熱電球は、企業によって現在も生産が続けられています。
活用され方
LED照明は、その明るさに比べて、サイズが小さいため、設置の自由度が大きく、照明器具のコンパクト化が可能です。そのため、従来、照明では困難だった場所や、従来なかった新しいディスプレイライトやダウンライト、スポットライトなどでの利用法も広がっています。LEDは今後、さまざま分野で照明方法の開拓が進むと見られます。
次に、LED照明のメリット・デメリットについて詳しくみていきましょう。まずはメリットからです。
LED照明のメリット
省エネで長寿命
LED照明は電球に比べ消費電力は約8分の1。更に寿命は蛍光灯の約4倍にもなります。
環境に優しい
蛍光灯には水銀が使用されていますがLED照明には一切使用されていません。蛍光灯に比べ紫外線や赤外線の照射も少ないため美術館などで作品の損傷が懸念されることもありません。
更に、紫外線の照射が少ないことにより虫が寄ってこないという点も見逃せません。
衝撃に強い
LED照明は金属線やガラスが使用されていないため電球、蛍光灯に比べ衝撃に強いです。そのため工事現場や輸送車両など振動の激しい場所での使用も可能です。
電圧に対する反応が速い
LED照明の電圧に対する応答速度は電球の1000倍と言われています。つまり、スイッチを押したらすぐに最大の明るさに到達するということです。
通常、電源のON/OFFを頻繁にすると寿命が短くなることが心配されますがLED照明は切り替えが速いためあまり影響はありません。頻繁にON/OFFを繰り返すようなトイレや玄関の照明に適しています。
発色が豊富
光の三原色である赤、緑、青色LEDを組み合わせることにより理論上全ての色を表現することが可能です。
昼発色~電球色のようにスイッチ一つで発光色を変えられる商品も既に存在しています。
次はデメリットについてです。
LED照明のデメリット
値段が高い
高機能な分やはり電球や蛍光灯に比べると購入コストが高いのが最大の難点です。しかし近年は価格も下がりつつあります。
重量がある
LED照明は本体に電源回路が入っているため、同じ大きさの電球や蛍光灯に比べると電球そのものが重いです。そのため取り付ける場所の強度を気に掛ける必要があります。
均一に光を照射できない
電球、蛍光灯は360℃すべての方向に光が照射されますが、LED照明には光の向きが存在します。そのため部分的に暗く感じる可能性があります。
このように、LED照明にはデメリットも確かにありますがそれを上回るメリットがあると言っていいでしょう。消費電力も少なく長寿命でとてもエコなため、長い目で見た場合初期費用の差額は回収できてしまいます。
また、今ではWi-Fiアクセスポイント付LED照明といった新しいLED照明も出てきています。
これをきっかけにおうちの照明を見直してみましょう!