秋雨や梅雨の時期に悩まされる、お部屋のジメジメ。ひどい雨が降るたびに、「除湿機を導入しようかな…」と思っている方も多いかもしれません。
除湿機を購入する時には、機能はもちろん、お値段も気になるところ。でも、買った後にかかるお金=電気代 について考えたことはありますか?
実は、一口に「除湿機」と言っても、除湿方法のタイプによって電気代のかかり方が違ってくるのです。そこで今回は、除湿機の電気代を、種類ごとに比較してみることにしました。
《除湿機の種類あれこれ》
まずは、除湿のしくみによって異なる、除湿機の種類について見ていきましょう。大きく分けて、除湿機は以下の3タイプに分けられます。
①デジカントタイプ(ゼオライトタイプ)
ヒーターで空気を温めて乾燥させる。低温時に効果的。静かで暖かくなるのが特徴。
②コンプレッサータイプ
コンプレッサーで空気を冷やして結露させ、その水滴を回収して乾燥させる。高温時に効果的。デジカントタイプとは違い音が気になる場合も。
③ハイブリッドタイプ
①②の両方を合わせたタイプ。本体が大きく、価格は高め。
《除湿機の種類と電気代》
さて、除湿の仕組みの違いがわかったところで、今度は電気代を見てみましょう。
デシカントタイプ | 1時間 | 10.8円 |
コンプレッサータイプ | 1時間 | 3.8円 |
ハイブリッドタイプ | 1時間 | 7.3円 |
①デジカントタイプ がヒーターを使っていることは先ほど述べた通りですが、実は「電気を熱に変える」場合、すごくエネルギーを消費してしまうんです。
気温や機種にもよりますが、電気代は②コンプレッサータイプ の2倍になることも!もし、夏場に使用することが多いのであれば、あまりデジカントタイプは向かないかもしれません。
ハイブリッドタイプの場合、主に夏季はコンプレッサー式、冬はデシカント式での運転が主体となります。
ところで、除湿機能がついている家電にはエアコンもありますが、どっちのほうがお得なのでしょうか?
エアコンvs除湿機
エアコンと除湿機について電気代にスポットを当てて比較してみました。
果たしてどちらが電気代を安く済ませられるのでしょうか?
除湿機の電気代
除湿機にもいくらか種類がありますが今回は最も消費電力の少ないタイプである空気を冷やし水分を取り除くことで除湿を行うコンプレッサー方式を採用したいと思います。
今回電気代計算に用いる除湿機は2015年4月に発売されたシャープのCV-E71。
公式HPによると除湿時の消費電力は165W。
1kWhあたり27円で計算されていて、1時間あたり約4.5円です。
エアコンの除湿による電気代
エアコンの「除湿」機能による消費電力を求めるのは非常に難しいです。製品カタログには「冷房」消費電力が載っているのみでここから除湿機能の消費電力を求めることは出来ません。
対応する部屋の広さにもよりますが最新エアコンの冷房消費電力はおよそ700W前後です。除湿機とエアコンの除湿機能の電気代比較をする際に、この冷房消費電力の数字を用いていては公平ではありませんね。
そこで、充実した除湿機能を持つダイキンのAN40SRP、公式HPを見てみましょう。
出典:ダイキン
なんと最新式エアコンの除湿機能による消費電力は105W。
さきほどの除湿機に合わせ1kWhあたり27円で計算すると1時間あたり約2.8円です。
結論
最新機種で比較した場合、除湿機とエアコンの除湿機能ではなんとエアコンの方が安く済むようです。エアコンは電気代が高くなる要因として挙げられがちなのでこれは意外な結果ですね。
除湿機能に加え温度調節まで出来るエアコンがあれば除湿機はもう必要ない、と思われてしまうかもしれませんが除湿機は何より持ち運びが可能でどこでも使用できるというのが大きな強みです。
エアコンが設置されていない部屋やエアコンの除湿機能ではカバーされない押入れなど、要所で使うことを意識しましょう!