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静岡、愛知、長野、山梨のエリアにて年間最大12,000円お得になる、「鈴与のでんき」をご存知ですか?今回は静岡県民ならば誰も知っている会社、「鈴与」が家族向けにも展開する「鈴与のでんき」を紹介します。
鈴与のでんきとは!?
「鈴与(すずよ)」とは静岡市清水区に本社を置く海運・物流会社で、創業してから200年以上の歴史を持ちます。
屋号の「鈴与」とは創業者の「鈴木与平」を略したもので、現社長は8代目です。
多角的な経営を行う事でも知られており、傘下にガソリンスタンド(ENEOSウイング等)、食品会社(エスエスケイフーズ等)、建設会社、レンタカー、航空事業(フジドリームエアラインズ/FDA)…と静岡県民の生活に密接にかかわっています。
我々の生活に欠かせないのが、電気、ガス(プロパンガス)、水(ボトルウォーター)。
鈴与が提供するそれらは本社が直接行わず、子会社の商社「鈴与商事」が顧客に対して営業・販売しています。
やや関係が複雑ですが、「鈴与のでんき」と言う商品名で見た時、営業・販売主の鈴与商事、親会社の鈴与の関係は「同じもの」「お互い協力して電気を提供している」と解釈して良いと筆者は考えています。
「お互い協力して電気を提供している」とはどういう事か?と言うと、鈴与商事は2014年から産業用・業務用に電力販売を開始し、自社も電気を作っています。
発電方法
鈴与商事が自ら保有する施設ではなく、親会社の鈴与や鈴与グループの他社の倉庫や施設が集中する清水港では、屋根や余った土地等に太陽光発電システム(「分散施設型メガソーラー事業」)で電気を作っています。
さらに、静岡県菊川市には鈴与グループの食品会社や農業法人等から出される「残渣(ざんさ)」(食品製造等で発生した残りかす)を活用しバイオマス発電も行っています。
公式には年間(または月間)の発電量や電力販売量は明かしていませんが、2017年3月現在では関東・東海地区で約850社が「鈴与のでんき」を利用しております。
2016年4月の電力自由化に伴い一般家庭向けに対しても電力販売を開始。
他社の新電力を見ると、単身世帯は一般的な従量電灯Bと比較すると高くなる事が多い中、「鈴与のでんき」は単身世帯等の少人数家庭でも電気料金が安くなる事が特徴。
また、前述のとおり「鈴与のでんき」を販売している鈴与商事自身がガスも販売しているため、当然ながら「電気+ガス」=“セット割引”もあります。
さらに鈴与商事が発行するクレジットカード(詳細は後術)を使えば、他に手続きする事なく直接的に「Tポイント」を貯める事が出来て、ポイント付与率が高い事も魅力です。
「鈴与のでんき」提供エリア
静岡、愛知、長野、山梨のみ。中部電力・東京電力管内では基本料金等が異なります。
冒頭で「鈴与は静岡県民ならば誰もが知っている」と述べました。
逆に言うと静岡県外では誰もが知っているとは言い難く、例えばFDAの航空路線が就航している北海道や九州の人に「親会社はどこか?」と質問した時、「鈴与」と答えられる人は少ないはずです。
鈴与グループの営業拠点も静岡県内中心で、静岡県外では少ないのが特徴です。
そのため、「鈴与のでんき」提供エリアは、元々鈴与グループ各社が営業拠点を置いている地域のみで、2017年3月現在では静岡県、愛知県、長野県、山梨県です。
西(東京電力エリア)と東(中部電力エリア)で電気料金が違う!
静岡県では富士川よりも東側が東京電力、西側が中部電力と管轄する電力会社も異なっており、これによって「鈴与のでんき」の電気料金が変わってくるので、注意が必要です。
以下、従量電灯Bの場合の料金を記載します。
「±0円」は同額、「-」は安くなる事を示します。
中部電力管内(静岡県富士川以西と愛知、長野)
(基本料金/2016年12月現在)
契約容量 | 鈴与のでんき | 中部電力従量電灯B | 差額(お得額) |
20A | 561,60円 | 同左 | ±0円 |
30A | 842,40円 | 同左 | ±0円 |
40A | 1100,96円 | 同左 | ±0円 |
50A | 1,382,97円 | 同左 | ±0円 |
60A | 1,668,00円 | 同左 | ±0円 |
(電力量料金/2016年12月現在)
契約容量 | 鈴与のでんき | 中部電力従量電灯B | 差額(お得額) |
120kwh以下 | 20,68円 | 20,68円 | ±0円 |
120~300kwh | 24,80円 | 25,08円 | -0,28円 |
300kwh以上 | 27,40円 | 27,97円 | -0,57円 |
料金体系はシンプルなものと言えます。基本料金に関しては中部電力と変わりありません。
電力量料金は、120kwh以下では中部電力と同額。120kwh以上では使用量に関係なく中部電力よりも安くなる事が特徴です。特に300kwh以上の使用で安くなるため、使えば使うほど、鈴与でんきがお得になります。
東京電力管内(静岡県富士川以東と山梨)
(基本料金/2016年12月現在)
契約容量 | 鈴与のでんき | 東京電力従量電灯B | 差額(お得額) |
20A | 561,60円 | 561,60円 | ±0円 |
30A | 842,40円 | 842,40円 | ±0円 |
40A | 1100,96円 | 1,123,20円 | -22,24円 |
50A | 1,382,97円 | 1,404,00円 | -21,03円 |
60A | 1,668,00円 | 1,684,80円 | -16,80円 |
(電力量料金/2016年12月現在)
契約容量 | 鈴与のでんき | 東京電力従量電灯B | 差額(お得額) |
120kwh以下 | 19,43円 | 19,52円 | -0,09円 |
120~300kwh | 25,20円 | 26,00円 | -0,80円 |
300kwh以上 | 28,40円 | 30,02円 | -1,62円 |
多くの新電力他社では、基本料金は地域電力会社と同額にしている事が多いです。
「鈴与のでんき」は、それを覆して東京電力よりも安くしている事が大きな特徴です。
東京電力管内でも基本料金は中部電力管内と同額です。
30Aまでの契約は主に単身世帯や2~3人世帯向けで、これだと基本料金の割引は期待出来ませんが、4人世帯以上が利用する40A以上では16~22円も安くしているため、“お得感”がかなり強いと言えます。
さらに、電力量料金についても120kwh以下でも東京電力より安く、300kwh以上だと大幅に安くなっています。
中部電力管内同様、やはり「鈴与のでんき」を使用している以上、少なく電気を使おうが、多く使おうが必ず東京電力よりも安くなる仕組みです。
「電気+ガス」=“セット割引”はガス料金も割引で、年間最大12,000円引き
冒頭で述べた通りガスの販売も行っています。厳密に言うとガスの販売は鈴与商事ではなく、「鈴与ガス」と言う会社です。
販売しているガスはプロパンなので、都市ガスのように使用出来る地域が限定される事がありません。
同業他社でもよくある“セット割引”の典型的な例が「電気+ガス」の組み合わせ。電気のみしか割引にならない社もある中、「鈴与のでんき」では電気もガスも両方割引されます。
さらに、電気・ガス本体の割引とは別に「セット割」と称する名目で、「電気+ガス」のセットで契約している以上、両者の使用量に関係なく自動的に200円割引されます。
具体的には、「鈴与のでんき」のホームページに割引金額が書いてありました。
これによれば年間最大12,000円安くなる計算です。
http://www.c-denki.suzuyoshoji.co.jp/06.html
(使用条件/比較対象は2015年12月時点の東京電力従量電灯B)
◆ガスは10㎥
◆電気は40Aを400kwh
(割引内容)
◆ガスは月間最大500円引き
◆電気は同300円引き
※電気+ガスの合算で同800円引き
↓
「セット割」が適用され、電気・ガスの本体割引とは別に月間200円割引
↓
月間最大で1,000円引き(年間では12,000円引き)
当然、電気とガスの月間使用量により料金が異なるため、それ次第で割引額も変化します。
あくまでもガス本体の500円、電気本体の300円は最大割引額です。
Tポイントが2倍!“鈴与最強カード“の「スマイルパーソナルカード(Tカードプラス)」
鈴与グループのガソリンスタンドでは、ガソリン・軽油が自店はもちろん周辺競合店よりも安くなる“鈴与最強カード”と言う支払方法が推奨されていました。
単なる現金カードではなく、鈴与商事が発行するクレジットカード「スマイルパーソナルカード」で支払うと、元売り(ENEOS)が発行するクレジットカードよりもガソリン・軽油が安くなったからです。
しかし、近年はガソリンスタンドを運営する会社の統廃合や資本関係の変更等により、そのような事が出来なくなり、現在(2017年3月現在)では元売り発行のクレジットカードと同じ値段で給油出来るようになりました。
スマイルパーソナルカードの信販会社は大阪市に本社を置く中堅の「アプラス」です。
クレジット払いをすればポイント付与されるのは今も昔も変わりありませんが、以前はアプラス独自のポイントとなっており、貯まったポイント数に応じてアプラスが用意するカタログギフトと交換出来ました。
他社ポイントとの相互利用不可で、ポイントの使い道はそれしかありませんでした。
今やポイントはいろんな販売店で使えて当たり前の時代。
そこで、アプラス独自のポイントを事実上廃止して「Tポイント」に移行。
現行の「スマイルパーソナルカード(Tカードプラス)」に代わり、Tポイントとしてポイントが貯まるようになりました。
Tポイント提携店であれば、どこでもポイントを貯める事が出来るため、TSUTAYAやファミリーマートで「スマイルパーソナルカード(Tカードプラス)」を使用してもTポイントが貯まります。
「鈴与のでんき」を使用し、スマイルパーソナルカード(Tカードプラス)で決済すると、Tポイントが2倍になります。
通常は200円=1ポイントが、100円=1ポイントとポイントが倍付く事になります。
なお、スマイルパーソナルカード(Tカードプラス)で決済しても、電気・ガス料金の割引はありません。
また、スマイルパーソナルカード(Tカードプラス)にTポイント自体が直接入っているため、同業他社のようにTポイント側で改めて利用者登録する等の面倒な手間がありません。
電気料金の支払いをスマイルパーソナルカード(Tカードプラス)にすると、あとは自動的にTポイントが支払った額に応じて付与される仕組みです。
まとめ
「鈴与のでんき」は、使用出来るエリアが狭いのが弱点ですが、料金設定自体が安く、料金体系が中部電力や東京電力の従量電灯Bとほぼ同じです。
「電気+ガス」の“セット割”も年間最大12,000円安くなるため、シンプルなプランで“お得感“が強いと言えます。