水とスマートコミュニティ
スマートコミュニティを構成する要素として、エネルギー関連技術は主要な位置を占めますが、一方で人間の社会や暮らしを考えたときに、電気や熱と同じく、水も無くてはならない存在です。スマートコミュニティと水(供給、処理)にはどのような関係があるのでしょうか。
水の重要性
今後急速な人口増が見込まれる発展途上国においては、エネルギーと並んで人々の暮らしや経済活動に必要な水の確保は極めて重要な課題です。
日本はまだ恵まれていると言えそうですが、こうした必要な「水」の確保を考えるとき、まずはどこから水源を取るか、飲料用、あるいは工業用に利用するにはどのような処理が必要になるか、といった点を検討する必要があります。
水とスマートコミュニティの関係性
当然ながら水の処理には、エネルギーを使います。
これが、使い終わった排水を処理して川に流すにしても、やはりエネルギーを必要とします。エネルギーが不足している地域では、「水の処理は緊急の課題であるが、それに利用するエネルギーも不足している」といった事態にもなりかねません。先進国では意識しづらいかもしれませんが、水とエネルギーのマネジメントを効果的に行う事は非常に重要になります。これが「水」がスマートコミュニティの重要な構成要素たるゆえんです。
スマートメーターの導入
節水
また、水に関してもスマートメーター化すると言う考えがあります。
水も実際にどの程度使用しているか、あるいは時間帯によって料金を変えると言うような管理が出来るようになると、水が不足がちな地域で電力同様のデマンドレスポンスによって節約できる可能性があります。
防災にもなる
逆に水が悪さをする場合があります。2011年に発生したタイでの洪水などが例として挙げられます。
こうした水災害が起きることが予想されるような場合には、あらかじめ水位センサーを各地域に取り付けておくと、川が増水して反乱した場合にも的確な防災活動が出来ますし、住民の避難方法やルートの検討にも役立ちます。災害に強い街はスマートコミュニティとして魅力が高いと言えます。