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関西電力エリアと中部電力エリアにおいて、東京電力と契約できるってご存知ですか??
しかも使用方法によって今より安くなるかもしれないんです!関西電力管内のファミリーであれば年間40,000円以上安くなることもあります。
今回はそんな東京電力の新プラン内容を、3つの供給エリア、それぞれの電力会社と比較してお話しします。
東京電力エナジーパートナーとは!?
2016年4月1日、一般家庭に対しても電力の小売り自由化、いわゆる「新電力」が始まりした。同日東京電力は会社の組織を大きく変更しました。
元々は東京電力(株)と言う1つの会社でしたが、同日付で持ち株会社に移行。
電気料金の支払い等、顧客からの営業窓口の担当は
「東京電力エナジーパートナー(株)」(以下「東電EP」)が担っています。
送電線等の電力施設の維持管理は
「東京電力パワーグリッド(株)」が担っています。
ところで、東京電力は2011年3月11日に発生した東日本大震災による福島第一原発事故で、福島県を中心とした被災者から多額の賠償金が請求され、今後何十年もかかると言われる原発の廃炉費用が高額になります。
これらの費用は、我々が支払う電気料金に加算されており、新電力が開始され、顧客が東京電力以外の他社で契約されると、賠償金や廃炉費用が用意出来ないと表明しています。
他社に顧客を奪われないためにも、東京電力エナジーパートナーはこれまでの供給エリアから
以下のエリアでも電力供給を開始しました。
東京電力、新供給エリア
中部電力管内
愛知、岐阜、三重、長野、静岡県の富士川以西
関西電力管内
大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山、福井県嶺南地方、岐阜と三重の極一部
中部電力・関西電力管内ではこれまでの自社管内以上に大幅に安くしている事が特徴です。
また、地域によりプランや値段も異なります。下記で詳しく説明します。
スタンダードプランS
これまでの従量電灯Bと全く同じで、違いはポイント付与の有無程度です。
東京・中部電力管内のみで契約できるプランで、関西電力管内では契約できません。値段は以下の通りです。
基本料金
契約容量 | 月間基本料金 |
10A | 280,80円 |
15A | 421,20円 |
20A | 561,60円 |
30A | 842,40円 |
40A | 1,123,20円 |
50A | 1,404,00円 |
60A | 1,684,80円 |
東京電力管内の電力量料金
(1kwhあたり)
300kwh以下 | 23,40円 |
300kwh以上 | 30,02円 |
中部電力管内の電力量料金
(1kwhあたり)
300kwh以下 | 23,32円 |
300kwh以上 | 27,97円 |
注目なのは中部電力管内での300kwh以上の料金!東京電力管内での料金よりも2円以上安くなっています!!
参考・東京・中部電力管内の従量電灯Bの電力量料金
1か月の電気使用量 | 東京電力従量電灯B(2017年2月現在) | 中部電力従量電灯B(同左) |
120kwh以下 | 19,52円 | 20,68円 |
120~300kwh | 26,00円 | 25,08円 |
300kwh以上 | 30,02円 | 27,97円 |
まず、月間の電力使用量が少ないと損しやすい事です。一般的な従量電灯Bでは300kwh以下では2項目の電力量が設定されていますが、「スタンダードプランS」では1項目しかありません。
契約自体は1人暮らしの世帯でも可能ですが、単に料金だけで見てしまうと従量電灯B等の一般的な電気契約と比べれば高額になります。
一概には言えませんが、1人暮らし世帯で東京電力エナジーパートナーの新電力に契約すると概ね、5~8%程度割高で、東京電力管内では月間の電気使用量が300kwh以下(月間8,000円以下)ならば従量電灯B等の一般的な電気契約が良いと自ら宣伝するほどです。
すなわち、首都圏で1人暮らし世帯において電気料金を安くしたいならば、東京電力エナジーパートナーの新電力ではなく、他社の新電力の方が安くなります。
逆に300kwh以上の場合、東京電力管内では従量電灯Bと全く同じ値段で、「スタンダードプランS」を契約しても、値段的には従量電灯Bと全く変わりません。
では何が違うのか?と言ったら、ポイントが付くか付かないかだけで、「Tポイントカード」か「ポンタポイントカード」のいずれかを所持していると、電気料金に応じてこれらカードにポイントを直接貯める事が出来ます。
電気料金1,000円につき5ポイントが貯まる仕組みで、実質的には0,5%引きです。
但し全ての新電力プランに対してポイントが貯まるわけではなく、「プレミアムS・L」、「プレミアムプラン」「スマートライフプラン」「夜トク8・12」「スタンダードS・L・X」「動力プラン」に限られます。
ポイントをもらう方法が面倒です。
申込書にポイントカードを選択すれば自動的に入るのではなく、「くらしのTEPCO」と言う東京電力エナジーパートナーが提供する会員サイト(無料)に利用者登録を行い、そこでポイントカードの情報(カード番号等)を入力する必要があります。
逆に言うと「くらしのTEPCO」に利用者登録しないとポイントカードにポイントを付与する事が出来ません。
「スタンダードプランX」
瞬間的に大量の電気を使うと損しやすいが、こまめに電気を使うと節約しやすいプランです。
「利用した月と過去11か月の30分ごとの使用電力量の最大値にもとづき、各月の契約電力を決定する契約」と東電EPのホームページには書いています。
とは言ってもわかりにくいです。
例えば、一度にまとめて、照明・エアコン・洗濯機・電子レンジを使うと瞬間的に消費する電力が増大します。
長く使えば使うほど消費電力も増えるため電気代も高くなります。
契約容量によっては(この場合30A以下だと)停電が起こりやすくなります。
ブレーカーが落ちるような使い方(停電が起こる使い方/瞬間的に大量の電気を使う)をしても基本料金が上がる可能性があります。
しかし、ブレーカーが落ちそうな使い方を30分続けると、基本料金が上がる可能性が大きいと言うものです。
逆に「洗濯機を使用する時は他の電気は使わない」とすると、電気消費は少なく抑える事が出来ます。すなわち、使い方によっては料金が大幅に上がる可能性がある一方で、使い方によっては節約が可能です。
前述の「スタンダードプランS」や従量電灯B、他社の新電力でも、必ず「基本料金」が存在し、電力使用量に関係なく金額は固定です。1か月の電気使用量が極端に少なくても、最低でも基本料金の金額は必ず支払いが必要と言うものです。
例えば、30Aの契約であれば、毎月約842円は最低でも必ず支払いが必要です。
「スタンダードプランX」ではこの基本料金が変動します。
東京電力管内
1kwあたり | 561,60円 |
中部電力管内
1kwあたり | 432,00円 |
関西電力管内
(基本料金)1kwあたり | 280,80円 |
(電力量料金)300kwh以下 | 24,70円 |
(電力量料金)300kwh以上 | 25,92円 |
なお、東京・中部電力管内における電力量料金は「スタンダードプランS」と同じです。
特に値段が安いのが関西電力管内。基本料金に至っては東京電力管内の約半分で、
東電EPが新電力を開始しても、自社管内ではなるべく割引は抑えて、従量電灯Bで契約している既存顧客の他社流出防止が主体に対して、多くの顧客を獲得できる関西電力管内では、とにかく値段を安くして「東電EPの新電力は安い」と言う事を顧客にアピールする姿勢が鮮明です。
関西電力管内では、もっと安くなる新電力プランを東京電力エナジーパートナーは提供しています。
400kwh以下の電力使用量は定額制、400kwhは従量制の「プレミアムプラン」。関西電力管内ではかなり安くなる
「プレミアムプラン」も細かく見れば、前述の「スタンダードプラン」と同じようにSとXがあります。
「プレミアムプラン」は前提として、月間400kwh以上電気使用する事が前提で、それ以下の電気使用量だと損します。主に家族が多い家庭向けのプランです。
月間400kwhまでは電力量料金が定額です。400kwhギリギリまで使っても、全く使わなくても電力量料金が同じなのが特徴です。
月間に400kwh以上使うと従量制(使用した電気量に応じて料金を算出)に移行します。
「プレミアムプランS」の場合、東京・中部電力管内では基本料金は、「スタンダードプランS」と全く同じです。
東京電力管内のプレミアムプランSの電力量料金
400kwh以下(定額料金) | 9,700円 |
400kwh以上(従量料金・1kwhあたりの値段) | 29,04円 |
中部電力管内のプレミアムプランSの電力量料金
400kwh以下(定額料金) | 9,250円 |
400kwh以上(従量料金・1kwhあたりの値段) | 26,43円 |
電力量料金だけで見ると、「スタンダードプランS」の場合、400kwhでは東京電力管内では12,008円、中部電力管内では11,188円と約2,000円安くする事が出来ます。
400kwh以上では従量料金に変わるため、
基本料金が変化する「プレミアムプラン」(スタンダードプランXに相当)だと、電力量料金は変わりありません。
東京電力管内
1kwあたり | 468,00円 |
中部電力管内
1kwあたり | 432,00円 |
東京電力管内では「スタンダードプランX」と比べると基本料金も安くなりますが、中部電力管内では変わりありません。
そして関西電力管内では、かなり安くなる事が特徴です。
関西電力管内
(基本料金)1kwあたり | 388,80円 |
400kwh以下(電力量料金・定額) | 8,400円 |
400kwh以上(電力量料金・従量料金・1kwhあたりの値段) | 24,60円 |
定額料金だけで見ると、東京電力管内と比較して1,300円、中部電力管内と比較して850円安いです。従量料金では両社管内と比較して3~4円安く、600kwh使用した場合13,320円(スタンダードプランXだと15,552円)と約2,000円安くなります。
ファミリーが年間7200kwh(月平均600kwh)使用した場合
関西電力の従量電灯Bと比較して東電EP「プレミアムプラン」は
年間、約44000円お得になります。
※東京電力エナジーパートナー公式シミレーションにて試算
プレミアムプランの特典
「プレミアムプラン」は電気料金が安くなるだけではありません!
他にも「付加価値」が付いてきます。
365日、24時間受けられる保守サービス
あくまでも東京電力管内限定になりますが、電気が点かない、分電盤から焦げ臭い、ブレーカーがすぐに落ちる等のトラブルが起きた場合、24時間365日年中無休で何回でも無料で専門の技術者が電話1本の連絡で駆け付けて、修理等受ける事が出来ます。(2018年3月までの予定)
ポイント特典
また、新規加入すると8,000ポイント分プレゼントするキャンペーンも行っています。但しこれは終了する事もあるため、早めの加入がお得と言えます。
まとめ
東京電力エナジーパートナーの新電力は、電気使用量が多くない限り(月間300kwh以上)ないとお得にならない料金設定です。
1人暮らし世帯ではどうしても電気料金が従量電灯Bと比較すると高くなる傾向です。
逆に電気を使えば使うほど安くなる傾向で、人
地域ごとに特徴が違うため簡単にまとめると
◆東京電力管内ではお得感が薄いプランが存在する
◆中部電力管内では同社の従量電灯Bと比べればやや安い
◆関西電力管内の400kwh以上の使用で極端に安くなる
◆関西電力管内では選べるプランが少ない
地域関係なく共通しているメリット・デメリットとしては
◆Tカード、ポンタに直接ポイント付与出来る事が魅力
◆プラン・タイミングに関係なく解約料金が一律540円かかる
他社新電力と比べると、いろいろと制約が多い事、地域によっては選べるプランが限定される事、逆に首都圏ではプランが多すぎる事(掲載している内容以外にも複数のプランがある)です。
まずは、東電EPの従量電灯Bと同社の新電力を比較して、どちらが自分にとって金銭的にお得なのか、使い勝手が良いのか等を検討すると良いでしょう。