暑い夏、エアコンなしで過ごすのは、熱中症の恐れもあってキケンです。しかし、エアコンを使い過ぎると電気代が心配…。そんなときに役立つ、エアコンを賢く使って節電する方法を見ていきましょう。
エアコンを使いこなすには、様々なポイントを押さえなければなりません。
まずエアコンの仕組みとして、電源を入れてすぐは、部屋の温度を下げるために多くの電力を使います。設定温度まで下がりきったあとは、使う電力はおよそ1/5~1/10にまで減ります。つまり、エアコンは電源を入れたとき、部屋の温度が高ければ高いほど、電力をたくさん使うということになります。ちょっと家を空けるそのたびに、電源をつけたり消したりしていると、より多く電力を使ってしまうというわけです。
それよりは設定温度を調整し、冷えすぎない程度の風量と温度を保つのがコツです。「電気はこまめに消そう」と昔からよく言われますが、エアコンに関しては節電にはならないのです。
最適な設定温度は?
28℃が最適な設定温度?
一般的に推奨されているエアコンの温度は28℃とされています。もしもこれでも暑いと思ったとき、設定温度を下げるよりも、実は風量を「強」にしたほうが、体感温度が下がり節電になると言われています。ぜひ試してみてください。
また、見落としがちなのが風向き。熱は高いところにこもりやすく、冷たい空気は下に流れていきます。下向きでばかり使っていると、冷たい空気が循環しないのです。風向きを水平にしたり、自動で動く機能を使うのも手。
エアコンでトクをするお手入れ方法
エアコンの内部のフィルターが汚れていたり、室外機のまわりに物がたくさん置かれていると、それだけで電力を多く消費してしまいます。ふだんから意識して、節電に繋げていきましょう。
こまめな掃除が節電へのカギ
室外ユニットは吸い込んだ熱を吐き出す役割があります。まわりに物が置いてあったり、伸びてきた植物が妨げになっていると、エアコンの冷却効果が弱まってしまいます。常にまわりを片付けておくようにしましょう。また重要なのが、エアコンのフィルター掃除です。毎日エアコンを稼働させていると、あっという間にフィルターは真っ黒に汚れてしまい、それだけでおよそ25%の電気代のムダになると言われています。
また、汚れたフィルターのままエアコンを使い続けると、汚れたフィルターを通してカビや雑菌だらけの空気を取り込むことになってしまいます。 手入れの目安は半月に1度、掃除機でホコリを吸い取るようにしましょう。カビがひどい場合は水洗いもできます。中性洗剤に30分浸けておき、浮いてきた汚れを洗い流せばOK。
3年に1度はプロに任せよう
自分でできる掃除には限界があります。そういう場合はプロに任せるのもひとつの手。掃除はおろか、エアコン掃除に特化した専門業者もたくさんおり、専門の道具を使って奥までピカピカにしてくれますよ。料金は大きさ・エアコンのタイプによって異なりますが、一般的な家庭のサイズでおよそ1万~1万5千円程度。1時間足らずでできるようです。節電のためには3年に1度はプロを呼び、内部まで洗浄してもらうことをおすすめします。
熱を入れずに、かつ効率よく冷やす裏ワザ
エアコンをただつけてさえいればいいと思っていませんか?エアコンは使い方によって、節電効果に大きな差がつくのです。部屋全体の空気を効率よく冷やし、かつ適温に保つことがポイントになります。
扇風機を使えばさらにひんやり
邪道と思われるかもしれませんが、エアコンに扇風機やサーキュレーターを組み合わせて使う方法があります。扇風機の首を上向きにして、首を左右に回す設定にします。すると、部屋の下のほうにたまった冷たい空気がかき混ぜられ、上のほうにたまった熱を冷やしてくれます。結果的に、部屋全体の温度を下げてくれるというわけです。
私の家でも、エアコンをサーキュレーターを併用しています。28℃で設定していても、体感温度が断然変わりますよ!
熱の出入りをなるべく減らすことが肝心
それだけではありません。部屋になるべく熱を入れないことも大切です。冷房している部屋の出入りは最小限にとどめ、窓は開けないようにしましょう。また、直射日光がはいると部屋が暖められてしまうので、カーテンを閉めるのが吉。およそ30%の熱の出入りを遮断することができます。
また、エアコンをつける前に部屋があまりにも暑くなっている場合は、先に窓を開けるなどして換気をし、ある程度温度を下げてからエアコンをつけましょう。そのほうが節電効果があります。
そのほかにも、寝る前や朝起きる時間にはタイマーをセットしてムダを避ける、「自動運転」モードにして効率化するなど、さまざまな節電方法があります。自分に合った方法でエアコンを使いこなし、賢く夏を乗り切りましょう!