冬が近づくたび、皆さんが頭を悩ませる問題の一つが、暖房器具の光熱費ではないでしょうか?中でも毎年注目されるのが、「エアコン」と「石油ファンヒーター」の間での論争。一体、どちらの方が低コストなのでしょうか?
電気代だけを見れば石油ファンヒーター
まずは電気代だけで比較してみましょう。
エアコンの消費電力は平均して1000W前後、そして石油ファンヒーターの消費電力は、数十〜200Wまでと幅があります。
とはいえ、エアコンと比べると1、2ケタの違いがあり、単位時間当たりの電気代は石油ファンヒーターがぐっと安く済みそうですね。
長時間使用・灯油高騰だと、トータルコストはエアコンが有利
しかし、ここで石油ファンヒーターにかかる灯油代を考えてみると、事情は変わってきます。電気代が1kWh=23円、灯油代が1L=100円として計算してみましょう。
1時間につき、エアコンの消費電力が1500W、石油ファンヒーターの消費電力が100W、消費燃料が0.2Lと仮定します。
1時間当たりのエアコンのコストは、
(1000÷1000)kW×23円/kWh=23円/h
石油ファンヒーターのコストは、
(100÷1000)kW×23円/kWh + 0.2L/h×100円/L = 22,3円/h
となり、あまり変わりません。さらに、エアコンは長時間稼働していると消費電力を抑えるようになるため、2時間、3時間と使うと、エアコンの方がずっと安くなります。
灯油が高騰すると、さらにその傾向は強まります。
氷点下の寒冷地では石油ファンヒーター
とはいえ、寒い地域にお住まいの方は「エアコンは電気代がかかるばかりで、なかなか部屋が温まらない」という感想を持たれるかもしれません。
実際、外気温が氷点下になる場合など、寒冷地ではエアコンの暖房効率が低くなることがあります。
また、天井近くに設置されているエアコンから吹き出す温風が、床の方に降りてくるまでに冷えてしまうという問題もあります。
こうした場合には、エアコンを使い続けるより、石油ファンヒーターで強力に温める方が有効かもしれません。
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