目次
最新洗濯機の性能差はいくら分なのか、節約術、節水術はどれほど効果があるのかまとめています。
節水節電の進む洗濯機
洗濯機の性能は、この10年間に大きく向上しています。
インバーター制御技術や節水タイプの製品が普及しているためです。インバーター制御技術は、モーターの力や回転数をコントロールできるため、洗濯物の量に合わせた最適な運転を可能にし、モーターの駆動効率を向上させています。そのため、消費電力にムダがなく効率的な運転ができるようになっています。消費電力量、使用水量ともに削減されているのです。
どれほどの性能差があるのか
10年前の古いタイプの従来型洗濯機と、最近の省エネ型の洗濯機とを比べると、大きな違いがあることが分かります。
従来の半分以下の電力で稼働可能に!
従来型洗濯機を10年間使い続けた場合、年間の消費電力量は49.3kWhになり、電気代の総額は10年間で1万846円になります。これを省エネ型洗濯機で置き換えると、年間消費電力量は21.5kWhとなり、10年間の電気代は4730円に低下します。何と、従来型のわずか43%です。半分以下の電気代ということになります。
1万7564円分節水!
水道水の使用では、省エネ型機は、従来型機よりも大幅に使用量を削減し、10年間の水道代で約1万7564円節約できます。洗濯機の場合、電気代より水道代金のほうがより節約効果が大きいのです。いずれにせよ、洗濯機は、省エネ型のできるだけ新しい製品に買い換えたほうがお得になるといえます。
お得な使い方と、どれくらい安くなるか
洗濯機の使い方によっても省エネ効果に違いが生じます。
まとめ洗いで3000円!
洗濯物は、少しずつ洗うよりも出来るだけまとめて洗ったほうが電気や水の節約になります。例えば、容量6kgの洗濯機で、4割程度(2.4kgの負荷)で毎日選択する場合と、8割程度(4.8kgの負荷)で1日おきにまとめて洗濯する場合とでは、まとめ洗いのほうが1年間に5.6kWhの節電になり、電気代で約120円の節約になります。水道代では約2815円節約できます。
残り湯で2700円!
お風呂の残り湯を洗濯に利用すると、節約効果はより大きくなります。6kg容量の洗濯機で1回の洗濯にお風呂の残り湯40リットル使用すると、年間の水道代は約2686円節約できます。
詰めすぎ、詰めなすぎにはご注意を
こうした節約の他にも、例えば、洗濯物を入れすぎない、洗剤は控えめに使用することでも電気、水のムダをなくせます。洗濯物を入れすぎると衣服の回転が悪くなり、洗浄力が落ちてしまうからです。洗剤も、汚れに応じて控えめに使用することがポイントです。少なすぎると洗浄力が落ちてしまい、多すぎるとかえって溶け残りの原因になり、電気や水を余計に消費することになります。
・最新のものを利用することで大幅節水、大幅節電!
・まとめ洗いがお得!
・残り湯を積極利用しよう!
・詰めすぎ注意!
番外編:すすぎを1回にする!
「すすぎ1回!」を売りにした洗剤が最近増えてきています。
今までは2回すすがないと洗剤が落ちきらなかったものをすすぎ1回できれいに洗剤を落として洗濯の効果は同じ。
うーん、たしかに、単純にすすぎを1回減らして効果が同じなら節水にもなるし節電にもなるしお得!
…でも、本当にお得なのでしょうか?お得だとしたらどれくらいお得なのでしょうか?
すすぎを一回に減らすことで節約できるのは○○円!?
そもそも、洗濯にかかるお金の9割以上は水道代です。
一回の洗濯にかかる水道代は20円ほど。
それに対して一回の洗濯にかかる電気代は1.5円~2.5円ほど。
実は、電気代は数円しかかかっていないのです。
「すすぎを一回減らすと電気代を10%~30%減らすことができます」
一般的にこのように言われています。
30%も電気代が減らせるのか!すごい!と思いきや
2円ほどの30%なので、減らせるのは多くて0.6円ほど。毎日1回洗濯を回していても1カ月で20円も節約できません。
ただし、水道代も同じくらい節約することができます。
こちらは、割と効果が高く、同じ条件で一カ月で180円ほどの節約になります。
つまり、すすぎを1回にすると節約できるのは、月に200円ほど、年間で2400円ほどです。
しかし!すすぎ1回で起きてしまう問題も…
まあ、効果が同じで年間2400円節約できるならうちもすすぎ1回にしてみようかな。
そんなあなた、実はすすぎ1回で問題が起きてしまう可能性もあるのです。
すすぎ一回で基本的には洗剤が落ちきるように設計されていますが、
元々省エネ設計で水を少なく使用するようになっている機種や古い機種など
洗濯機の機種によっては洗剤が落ちきらず、肌に問題が出ることもあるようです。
すすぎ1回にすることによって節約できることは確かです。
しかし、問題が起きる可能性はゼロではありません。
肌の弱い方や小さな子どもがいる方は一度試してみてから使用した方が良いかもしれません。