毎月の電気料金を算出するのに欠かせないのが電気メーター。ご家庭であれば、家の側面に必ず設置されている計量計です。
電力メーターの見方と役割
計測の仕組み
電気メーターは様々なタイプのものがありますが、一般的な家庭でよく目にするタイプのものは、誘導型電力量計と呼ばれるものです。中を覗いてみると、アゴラーの円板と呼ばれる原理によって回っている円板が見えます。この円板は電力に比例した回転速度で回転していて、これによって電力量が計算され表示されているんです。
電気メーターの見方
メーターに表示されるのは使用した電気を積算した値(指示数という)がkWh(キロワット時)で表示されています。キロワット時は、仕事率、電力の単位であるキロワット(kW)と、時間の単位である時(h)からできている単位です。1キロワット時は1キロワットの電力を1時間消費、もしくは発電した時の電力量ということになります。
メーターの数値で電気料金が決まる。
電気の使用量がキロワット/時で、カウンターに数値で表示されています。毎月の検針時に、表示されている数値をもとにして電気料金が算出されたた上で請求されます。つまり電気メーターによって電気料金は決められているのです。
では、どのようにこのkWhから月の電力使用量が出されているのでしょうか。実は、現在のkWhを見ただけでは、当月分の電力使用量はわからないのです。当月分の電力使用量は、今回チェックされる時の指示数(今月分)から、前回チェックされた時(先月分)の指示数を差し引いた値になっています。
そして、使用した電力使用量に、電力量の単価をかけたものが、基本料金やその他課金などと合わさって、電気料金となっています。電力量の料金は地域や、電力を使用する量などによって変わってきます。
電気メーターを記録して節電に活かす
電気メーターを毎日チェックし前日との差を比較して記録すれば、どれくらい節約になるか数値で出てくるのでモチベーションも上がりますし、具体的にどれが電気を使っているかを知ることによって節約しやすくなりますよ。原因を特定し効率よく節約できれば、効果も大きいですね。
大きな電力を消費するエアコンを使用した日としない日とでは差が出やすいです。ゲーム機やパソコンを使用して比較してみても結構電力を消費しているのがわかると思います。その他、掃除機、電気カーペット、洗濯機などを使ったときも比較してみるといいかもしれません。使わないコンセントを抜いてみて実験してみるのも良いと思います。思いもよらない所で大きく電力を消費しているかもしれません。
一日ごとの記録のほか、週ごとや月ごと、年度で比較しても役に立つかと思われます。電気代が高くかかってしまう原因が特定できない場合、面倒ですが、1時間ごとなど頻繁にメーターを見るのも手です。
あらゆる電力節約の手段が本当に役にたっているかどうかを見ることもできるかと思います。電気メーターをチェックすることになれたら相当節約しやすくなります。ノートに記録してどれくらい数値が下がったか比較するのは楽しいです。節約手段をどんどん試してみたくなりますし、効果がない無駄な節約をしなくてすむようになるので、無理なく節約できます。
「9999」が上限
ここで豆知識を一つ。このメーターの数字は一体どこまで上がるのかというと、9999までのようで、それを超えると0000に回帰するようです。
しかし、今後この電気メータ―に関して大きな変化が起きようとしています。
スマートメーターへの移行が進んでいる
2016年4月から、いよいよ電力会社を自由に選べる小売の完全自由化が始まります。今までの電力会社だけでなく、他の業種の会社も電力を販売する事が可能になるのです。また地域ごとに分割されていた電力会社も、地域の枠を越える事が出来ます。
しかし、現在は電力会社の検針員がこの電気メーターの検針しているため電力会社が全国から選べるとなると、この作業は困難になります。そこで、電気の使用量のデータをネットワークで管理する「スマートメーター」の普及が進んでいます。
このメーターは30分単位で電力を測定する事が出来ます。電力会社はそのデータを活用し、効率よく電力を利用します。電気料金のプランは必要に応じて柔軟に設定も可能になり、節電、節約にも役立ちます。スマートメーターの普及は、国をあげて推進しています。順次設置が進んでいますが、最終的に全ての利用者に普及するのには時間がかかる予想です。電力会社の変更受付は、自由化に先立って2016年1月から始まります。
電力会社の乗り換えが簡単になる
スマートメーター導入後であれば変更したい電力会社を決めたら、その新しく契約をする会社に契約を申し込むだけで出来ます。
以上、電気メータ―に関する紹介でした。