毎月あなたのご家庭に請求される電気代、どのように計算されているかご存知ですか?
どうせ複雑で面倒なんでしょう?という声が聞こえてきそうですが、電気代の計算方法って実は意外と簡単。単純な掛け算や足し算だけで出来てしまうんです。
電気代を計算するにあたって大切な要素は5つ。今回の本題は計算方法のためそれぞれ簡単に噛み砕いて説明していきます。
①基本料金
使用量に左右されない固定費です。
②電力量料金
使用した分の電力代です。
③燃料費調整額
発電に必要な燃料費が変動した際、自動で適用されます。
④再生可能エネルギー発電促進賦課金
日本が再生可能エネルギーを普及させるための手数料のようなものです。
⑤割引総額
他に割引要素があった場合適用されます。
これら5つの足し引きで月々の電気代は求められます。
さて、前置きは終わりにしていよいよ本題です。実際に一般家庭を想定して電気代を算出してみましょう。
基本料金や電力量料金はそれぞれの契約プランによって変わってくるため東京電力で最も契約者数の多い従量電灯Bプランを参考にして算出していきます。
この従量電灯Bプランというのは、昼も夜も気にせず電気が使えるスタンダードメニューです。
今回、電気料金を算出するにあたって必要な契約アンペア数及び月々の電力使用量は従量電灯プランBを採用している一般家庭の平均的な30A、290kWhと仮定します。
それでは順番に見ていきましょう。
①基本料金
基本料金は契約アンペア(A)数によって左右され、10Aから60Aまであり、10Aごとに280.8円かかります。
今回は30Aのため
(30A÷10A)×280.8円=842.4円
基本料金は842.4円となります。
②電力量料金
電力量料金の計算方法は電力量料金単価×使用電力量です。
電力料金単価は使用電力量によって段階的に値段が変わっていきます。
~120kWh | 19円43銭 | 第一段階料金 |
121kWh~300kWh | 25円91銭 | 第二段階料金 |
301kWh以上 | 29円93銭 | 第三段階料金 |
これを踏まえて今回の290kWhで計算してみましょう。
301kWh以上ではないため、第三段階料金は使用しません。
まずは19円43銭×120=2331.6円……第一段階料金
次に25円91銭×(290-120)=4404.7円……第二段階料金
これらを足して
2331.6円+4404.7円=6736.3円が電力量料金となります。
③燃料費調整額
燃料調整単価×使用電力量で求められます。
現在平成27年5月の時点では燃料調整単価は-1.6円です。
つまり、燃料調整費額は
-1.6円×290kWh=-464円です。
④再生可能エネルギー発電促進賦課金
再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用電力量で求められます。
現在平成27年11月の時点では再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は1.58円です。
1.58円×290kWh=458円となります。
⑤割引総額
電気料金 を口座振り込みにすることによって54円の割引が受けられます。
以上で 電気料金 を求めるのに必要な数字が出揃いました。それぞれの合計が実際に請求される電気代という訳です。
①基本料金842.4円+②電力量料金6736.3円-③燃料費調整額464円+④再生可能エネルギー発電促進賦課金458円-⑤口座振り込み割引54円=7518円
円未満は切り捨てられるため、東京電力の従量電灯Bプランに30Aで契約し一ヶ月に290kWh使用すると7518円が実際に請求される金額となります。
いかがでしたか?一見複雑に見えますがその仕組みを理解すれば誰でも簡単に月々の電気代を求めることが出来ます。
計算方法を理解することは省エネ、節電への理解にも繋がるのでしっかり把握しておきたいですね。
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