“OK,Google”CMやインターネット広告で聴いたことがある人も多いのでないでしょうか??
端末を操作しなくても話しかけるだけで、『自動で検索をして答えてくれたり』、『買い物をしてくれたり』、『エアコンを操作したり』、『音楽をつけたり』、『家電の操作がでたり』といった、いままでの情報機器にはない特徴を持っています。
こういった次世代情報機器を『AIスピーカー』と言います。
現在出ている主要な製品は3つ
・Googleのだしている『Google Home』
・LINEのだしている『Clover WAVE』
・Amazonのだしている『Amazon Echo』
新しい情報機器ですから、どのような特徴がある製品なのか、しっかり理解しておきたいものです。
ここではAIスピーカーの説明と、主要な製品であるGoogle Home、Clova WAVE、Amazon Echoの3つの製品を解説していきます。
AIスピーカーとは?
AIスピーカーはインターネットに接続し、音声で様々な操作ができることが特徴のスピーカーです。
これまで日本語には非対応でしたが、2017年にAmazon EchoやGoogle Home、Clova WAVEが日本語に対応となり、続々と発売を開始しています。
それでは、AIスピーカーはどのようなことができるのでしょうか。
これから説明していきます。
1.会話をしたり、情報を検索してくれる
たとえばAIスピーカーに「明日の天気を教えて」と話しかけると、AIスピーカーはインターネットで検索し、その結果を音声で返します。
これならパソコンやスマートフォンに疎い方でも、簡単に使えます。
調べものをしたい場合も便利です。
例えば知らない言葉の意味を知りたい時も、AIスピーカーに話しかければ回答してくれます。
急に体の具合が悪くなった時は、診療してもらえる医療機関の情報を調べることもできるでしょう。
また自宅に一人でいて退屈な時も、良い話し相手になってくれるかもしれません。
2.音楽が聴ける
AIスピーカーは、もちろん音楽を聴くときにも使えます。
但しパソコンやスマートフォン、音楽プレーヤーと大きく異なる点があります。それは、端末に触れなくても曲名を話しかけるだけで、音楽を再生してくれる点です。
さらに具体的な曲名でなくても、例えば「リラックスできる曲をかけて」と話しかけるだけで、自動的に適切な曲を選んで再生してくれます。
3.自宅の家電を操作する
声だけで家電の電源を入れたり切ったりできれば、とてもスマートな暮らしになると思いませんか?
AIスピーカーではそれが可能になるんです!
インターネットに接続可能なスマート家電ならば、AIスピーカーに指示することで、あなたの代わりに操作をしてくれます。
たとえば電気を消したり、エアコンの温度設定を変更する、ロボット掃除機を動かすといったことが可能となるでしょう。
4.メモ代わりに使う
Google Homeにはショッピングリストというサービスがあり、メモ代わりに使うことができます。このリストはGoogle Homeに話しかければいつでも再生してもらえますし、またPCやGoogle Homeアプリでも見ることが可能です。
例えば「ショッピングリストにキャベツを追加して」と話しかければ、リストに追加してくれます。
リストの一覧を知りたい時は、「ショッピングリストに何がある?」と問いかければ良いのです。
注目の製品を徹底解説!
AIスピーカーの中でも、注目されている製品はGoogle Home、Clova WAVE、Amazon Echoの3種類といえるでしょう。
ここではそれぞれの製品でできることや注意点を解説していきます。
Google Home
Google Homeは、Googleが発売するAIスピーカーです。AIはGoogleアシスタントを使用しています。
日本では2017年10月6日に発売が開始されました。
価格は15,120円(税込)です。
家電量販店や楽天市場等で購入可能です。
Google Homeは“OK,Google”と話しかけることで、さまざまなことができます。その内容を説明していきましょう。
1.Google Homeでできること
Google Homeでは、以下のようなことができます。
1、音声で検索をしてくれる
2、テレビを見たり、ニュースや音楽を聴く
3、Googleカレンダーでスケジュール管理をする。また予定を音声で確認することもできる
4、ショッピングリストを作る。
5、自宅の機器を音声で操作する(いわゆるスマートホーム)。
6、タイマーが使える。またタイマーには名前が付けられる。
7、アラームが使え、モーニングコールとして使うことも可能。
8、道路交通状況を確認できる。車や自転車、徒歩で移動した場合の所要時間を教えてくれる。
2.それぞれの人の声を認識したり、会話の自然なやり取りが可能
Google Homeは、会話の自然なやり取りができることが特徴です。例えば、以下のようなやり取りが可能です。
人「浜離宮の開園時間を教えて」
Google Home「9時から16時30分までです」
人「小学生の入園料はいくら?」
Google Home「無料です」
またGoogle HomeにはVoice Matchという機能が搭載されており、6人までの声を登録することができます。
これにより、例えば「今日の予定は?」と質問しても、その人にあわせた予定を回答することができます。
なお“OK,Google”という呼びかけの言葉は、正確に発音しなくても認識する場合も多いです。
例えば、「おっけーぐるぐる」でも呼びかけの言葉として認識されるという報告があります。
3.設定にはスマートフォンやWi-Fiが必要
Google Homeの設定は、専用のスマホアプリで行います。
そのため、設定にはAndroidスマートフォン、またはiPhoneが必要となります。設定にはWi-Fiを利用しますから、予めWi-Fiルータ等の設定をしておく必要があります。
また、以下の設定も必要です。
1、Google Homeを利用する人の音声を登録
2、Google Homeで利用する音楽サービスを追加する
3、Google Play MusicとSpotify、AWAに対応しています。
4.Google Homeと連携したアプリ開発も推進
Google Homeでは、サードパーティーが開発した機能も自動的に追加されます。この機能を使うために事前の準備は必要ありません。あなたは話しかける時に、“OK,Google、サイマルラジオと話す”といったように、拡張機能名を追加するだけで使えます。
LINEが開発したClover WAVE
Clova WAVEは、LINEが開発・販売するスマートスピーカーです。AIにはClovaを搭載しています。
日本では2017年10月5日に発売が開始されました。
価格は14,000円(税込)です。
購入は家電量販店の他、LINE SHOPPINGや楽天市場などでも可能です。
1.Clova WAVEでできること
Clova WAVEでは、以下のようなことが可能です。
1、LINEメッセージの送信や、自分あてに届いたメッセージの確認
2、LINE MUSICに登録されている楽曲を再生
3、テレビや照明などの操作
4、天気やニュース、運勢などを確認
5、有名人や歴史上の人物を調べる
6、時刻を確認したり、指定した時刻にアラームを鳴らす
2.LINEとの親和性が高く、専用スマホアプリが必須
Clova WAVEを利用するには、LINE IDとLINE Clovaアプリの利用が必須です。そのため、設定にはAndroidスマートフォン、またはiPhoneが必要となります。
また、コミュニケーションアプリのLINEとの親和性が高くなっていることも特徴の一つです。
3.とりあえずBluetoothがあれば、設定はできる
Clova WAVEとスマートフォンの設定は、Bluetoothで行います。そのため必ずしもWi-Fiの設定は必須ではありません。但し家電等の操作をする場合は、Wi-Fiが必要になることもあるでしょう。
4.日本語の発音は良いが、聞き取り性能は低い
Clova WAVEは他のAIスピーカーと比べ、日本語の発音が自然であることが特徴です。単語を並べたような、いかにも機械が話すような発話であることは少ないでしょう。
その反面、マイクの集音性能が低いことは課題です。人間の声をきちんと聞き取れないことも多いため、Clova WAVEに話しかけるときははっきり話す必要があります。
Amazon Echo
Amazon Echoは、Amazonが販売するスマートスピーカーです。AIにはAlexaを搭載しています。
日本では2017年11月15日に発売が開始されました。
価格は11,980円(税込)です。
Amazon Echoの購入は、Amazonのショッピングサイトから行います。商品ページでリクエストを送信し、招待メールが届いた人が購入できます。
Amazon Echoは“Alexa”と話しかけることで、さまざまなことができる機能を持っています。その内容を説明していきましょう。
1.Amazon Echoでできること
Amazon Echoでは、以下のことが可能です。
1、Amazonで商品を購入
2、音楽の再生
3、天気やニュース、スポーツ結果などの確認
4、スケジュールのチェック
5、買い物リストの確認
6、アラームの設定
7、近くの施設などを検索
8、タクシーの配車
さらに、スキルと呼ばれる拡張機能を利用することで、以下のことも行えます。
9、料理のレシピを検索
10、タクシーの配車
11、radikoでラジオを聴取する
12、ルンバで掃除をする
2.購入はAmazonのショッピング機能を使う
Amazon Echoは発売元がECサイト大手企業であることから、Amazonショッピングサイトとの連携がポイントです。「Alexa、○○を注文」と話しかけるだけで、必要なものがご自宅に届きます。
「購入しますか?」という問いかけに「はい」と答えると注文が完了しますから、間違って注文しないようにしてください。また決済方法も、Amazonに登録している1-Click決済で行われますので注意が必要です。
3.設定にはスマートフォンやWi-Fiが必要
Amazon Echoを利用するには、Amazon Alexaアプリの利用が必須です。そのため、設定にはAndroidスマートフォン、またはiPhoneが必要となります。
また設定にはWi-Fiを利用します。そのため、予めWi-Fiルータ等の設定をしておく必要があります。
まとめ ~あなたに適したAIスピーカーを~
ここまでAIスピーカーの説明と、Google Home、Clova WAVE、Amazon Echoそれぞれの製品の特徴を説明してきました。
特段こだわりの無い方は、Google Homeを選ぶのが無難といえるでしょう。
AIスピーカーとのやり取りも自然で、検索機能もGoogleの実績がありますから高い性能があります。
特に性能が劣る点がないことも、安心して使える製品といえるでしょう。
普段LINEをよくお使いの方は、Clova WAVEが便利です。LINEの機能を一声かけるだけで自由自在に使えることは、魅力の一つとなるでしょう。
Clova WAVEが発する日本語は自然なことも、選ぶポイントといえそうです。
Amazonのショッピングをよく楽しむ方は、Amazon Echoも選択肢に入ります。一言声をかけるだけで必要なものが購入できる点は、他のAIスピーカーにない魅力です。
なお、いずれの製品も設定にはスマートフォンが必要です。そのため、いわゆる「ガラケー」しかお持ちでない方は、事前にスマートフォンを用意する必要があります。
とはいえ、高いスマホを用意する必要はありません。MVNOと呼ばれる格安携帯会社で購入・契約したもので十分に間に合います。