東京電力とニチガスは10月5日に電力・ガス販売事業で業務提携することを発表しました。
東京電力とニチガスのサービスエリアで一般家庭・法人への小売をする予定です。
電気とガスをセットで契約することによってセット割が適応され、光熱費のコスト削減ができるプランを準備しています。
東京電力・ニチガスが目指すものとは
ニチガスは関東圏で都市ガス供給を行っています。
しかし、東京の都市ガスでシェアが最も大きいのは東京ガスです。
現在、都市ガスは規制があるので東京の都市ガスでニチガスがこれ以上にシェアを伸ばすことは難しいと言えます。
そこで、関東圏全域をカバーし、莫大な既存顧客を抱える東京電力と提携することでシェアの拡大を目指そうとしているのです。
2016年には電力自由化、2017年には都市ガス自由化が開始します。
ニチガスはガス自由化をにらんで今回の提携に踏み切ったものと思われます。
一方、東京電力は、関東圏での電力事業での顧客流出を危惧しています。
通信や石油といった新電力だけでなく、中部電力や東北電力も越境での販売体制を強めようとしています。
実際、東北電力は東京ガスとの提携をつい先日発表したばかりです。
(東北電力と東京ガスが新会社「シナジアパワー」設立を参照)
ガスと電気の親和性の高さが魅力か
電力自由化で数多くのセット割が登場すると言われています。
その中でも、「月額での料金が発生するもの」で「光熱費であるもの」が特に親和性が高いでしょう。
具体的には、携帯通信費や家賃、ガスなどです。
その中でも、ガスは同じエネルギーのカテゴリーで削減したいと望む消費者が多くいます。
そのため、電気とガスのセット割は非常に魅力的なのです。
東京電力が大々的に提携を発表したことも頷けます。