窓のリフォームで光熱費を節約
熱の損失の半分以上は窓から
住まいの省エネを考える場合、窓の断熱化が有効です。
住宅の部位は、大きく分けて外壁、屋根、床、窓・扉があります。一軒の住宅における熱損失の割合は、それぞれの部位の表面積とその部分の熱の通りやすさで決まります。窓・扉といった開口部は、全面積の25%程度しかない場合でも、熱の損失量は壁面の約2.5倍といわれます。新省エネ基準に対応した一般的な木造住宅でも、開口部の熱の通りやすさは壁面の10倍近くで、窓の断熱性能は、他の部位に比べてとても低いのです。そのため、窓の断熱化は住宅の省エネ度を高め、光熱費の節約に非常に有効な方法といえます。
しかし暑い夏には、窓を閉めていても外の暑い空気が部屋に伝わります。
家の中に熱が伝わる割合は家全体の7割以上が、窓からの熱といわれます。また、冬には部屋の中で温められた空気の5割が窓を伝わって逃げていくといわれます。そのため夏、冬には、窓の断熱をしっかり講じておくことが大切です。
熱効率のいい家にする
簡単に断熱性を高める方法としては、断熱シートを貼ったり、断熱ボードを窓に立てかけるなどの対策があります。家の新築、増改築をお考えの方は、その際に是非窓のリフォームを重点的に行うのがおすすめです。リフォームで比較的簡単に出来る方法としては、窓を2重窓にする方法があります。
2重窓にする
2重窓にするといっても、窓全体を取り替えるのではなく、従来の窓をそのまま残し、内側にもうひとつ、断熱性の高いサッシを取り付けます。2重サッシは取り付け工事の時間も短く、また防音や防犯にも役立ちます。窓のお掃除は少し手間がかかりますが、内側の窓はあまり汚れることはありません。マンションなどで部屋のリフォームを禁止しているところもありますが、断熱化については、認めているところも多いようですので、是非確認してみて下さい。
断熱ガラスにする
しかし中には、景観が変えたくないので2重窓にはしたくないといった方もいるでしょう。また内開きの窓の場合など構造上の問題で2重サッシが取り付けられない、というようなこともあります。
その場合は、ガラス自体を断熱性の高いものに変えるという選択肢があります。
断熱性の高いガラスの1つが高断熱複層ガラスです。
複層ガラスとは、断熱効果の高い空気の性質を利用したもので、ガラスとガラスの間に空気の層を作っています。この層が厚さに比例して断熱効果も高くなります。高断熱複層ガラスはさらに特殊金属をコーティングしたものです。
以上の様に、窓の断熱化は省エネの有効な手段です。
自治体によっては窓の断熱化の補助をしている所もあるようですので、是非検討してみてはいかがでしょうか。