あなたのご家庭では、平均よりも電気を使っていますか?~
電気料金の比較記事では、「○人世帯でのモデルケース」等によりお得な額を示すケースがよく見られます。
しかし、もちろんこれは世帯平均ですから、あなたのご家庭にそのままあてはまるとは限りません。
「うちは2人しかいないけど、3人家族と同じ量」とか、その逆もあるでしょう。
この記事では、家族の人数による電気料金と、その計算のもとになる電力量を示していきます。
平均的な家庭では、月平均でどのくらいの電気を使っているのでしょうか。
また電気料金はどのくらいなのでしょうか。
東京都が調査した結果、及び総務省統計局の家計調査の資料がありますので、これをもとに詳しく見ていきましょう。
なお、本記事の金額は特に注記が無い場合、消費税込みの金額となります。
世帯別の電気料金はどのくらい?
世帯別の電気料金については、総務省統計局が家計調査を実施しています。
ここでは、平成28年分の世帯人員別・人口5万人以上の市・二人以上の勤労者世帯について、記載されている年平均の電気料金を使って考えてみました。
世帯人員の事例は何人にするのが適切か?
東京都「季節毎(春・秋、夏、冬)の電気・ガス料金(月額)」調査データによると、世帯別の家族の人数は、4人以下が全体の9割以上を占めています。
その一方、多くの新電力各社は契約アンペア数が30A以上に設定している会社が多くなっています
単身世帯では契約アンペアが20A以下という人も多いでしょう。
従って、契約アンペア数が30A以上になる可能性が高い2人~4人世帯について、調査しました。
世帯人員別の平均電気料金
平成28年分の家計調査のデータによると、世帯人員別の平均電気料金は、以下の通りとなります。
2人世帯 :8,076円
3人世帯 :9,179円
4人世帯 :10,062円
2人世帯平均:9,571円
世帯人員が1人増すごとに、電気料金が約1,000円上がることがわかります。
世帯別の電気の使用量はどのくらい?
電気料金が分かれば、各世帯平均の電力量、つまりどのくらい電気を使っているかがわかります。
東京電力の料金単価を元に計算してみました。
2016年度時点での東京電力の基本料金は2人世帯が30A、3人~4人世帯が40Aと考えますと、30Aなら842.40円、40Aなら1123.20円となります。
また従量電灯Bの電力量料金は、以下の通りとなっています。
第1段階料金:最初の120kWhまで 1kWh当たり19.52円
第2段階料金:120kWhを超え300kWhまでの部分 1kWh当たり26.60円
第3段階料金:300kWhを超える部分 1kWh当たり30.02円
また燃料費調整額は平成28年1月~平成28年12月までの平均で1kWh当たり3.69円の減額、再生可能エネルギー発電促進賦課金が1kWh当たり1.58円(4月まで)、2.25円(5月から)加算されていました。
平均すると1kWh当たり2.03円の加算となります。
これらを合わせると、以下のようになります。
・30Aの場合、120kWhなら2993円、300kWhなら7475円
・40Aの場合、120kWhなら3212円、300kWhなら7756円
これにより、いずれの世帯も第3段階の料金が適用されていることがわかります。
あとは「2-2.世帯別の電気料金は?」で示した平均電気料金をもとに、電力量を算出します。計算すると、以下の通りとなります。
・2人世帯の場合は、321kWh
・3人世帯の場合は、350kWh
・4人世帯の場合は、381kWh
2人世帯でも月平均321kWh、3人世帯では月平均350kWh、4人世帯では月平均381kWh使用していることになります。
今回の事例は勤労者世帯、つまり働いている人員がいる世帯が対象になるので、一概には言えませんが、意外だったのが、2人世帯が結構使っていますね。
まとめ
ここまで、2人・3人・4人家族の平均的な電気の使用量と、これに基づく電気料金について解説してみました。
まとめますと、以下の通りです。
(1)電気使用量の月平均は、2人家族で321kWh、3人家族で350kWh・4人家族で380kWh
(2)電気料金の月平均額は、2人家族で約8000円前後、3人家族なら9000円前後、4人家族なら10000円前後。但し、2017年8月現在ではそれぞれ500円前後アップしています。
今回の調査対象は全国の5万人以上の市の平均値です。
よって地域やライフスタイル、季節によって金額は異なり、一概には高い安いと言えないかもしれませんが、まずは参考としてご自宅の電気代や使用量と比較してみてはいかがでしょうか??