メガソーラー、ギガソーラーへ
世界の再生可能エネルギー発電の現状
日本では地産池消の電源として理解されている再生可能エネルギーですが、世界では規模が大きくなるとともに、地産池消のエネルギー源から国際取引もある巨大エネルギー源に変わりつつあります。
風力発電については、欧州では陸上設置の時代が終わり、洋上風力に移行しつつあります。
あのドイツですら、陸上の風力の要領は頭打ちで減り始めています。
その代わり、新しい風力発電所が洋上にドンドン建設されてきています。欧州全体では2020年までに75GWまで増加するとの見通しもあるようです。
特にイギリスは洋上風力に熱心で、現在、最大規模の風力発電計画は1ヶ所で18GWにおよび、浮力発電所の規模がGWクラスにうつってきており、今後は洋上風力発電所が主流となっていくでしょう。
太陽光発電の拡大
太陽光発電についても、規模が大きくなりつつあります。
現在、最大級のメガソーラーは200MW程度ですが、計画ベースでは800MW級のメガソーラーがあり、発電所規模もGW級に近づきつつあります。
北アフリカの太陽エネルギーを欧州に輸入するプランが考えられており、その例としては地中海ソーラープランやデザーテックプロジェクトなどがあります。
これらはいずれも、北アフリカの砂漠地帯の太陽光発電や太陽熱発電に投資し、地中海を直流海底ケーブルで結び、電力を欧州に輸入する構想です。
現在は欧州の散在事情の問題や、アラブ諸国のアラブの春と言われる政治的変革期による影響を受けて構想は停滞気味ですが、2020年頃には実現性を帯びる構想と考えられています。
いずれにしても再生可能エネルギーは、欧州では、風力ははるか北の海の上、太陽光はアフリカの砂漠の上に置かれる大規模電源として、日本が持つ地産池消電源のイメージとは異なる方向に向かっていると言えます。