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小売りの販売手法「ホワイトラベル」消費者目線での問題点

ホワイトラベル

※2015.9.15追記※
ホワイトラベルと業務提携の形の提携をまとめた記事を更新しました。
>>ホワイトラベルは容認へ。電力会社の4つの提携販売の形

 

2016年4月の電力自由化が発表されて以来以来、新規に電気小売業に参入する企業(特定規模電気事業者)は、各社徐々に販売戦略について公表しています。規制緩和が実施される際には、業者が制度の抜け穴を狙い消費者が不利益を被ることも少なくありません。

今回はあまり消費者が聞きなれない、「ホワイトラベル」という販売手法をご紹介したいと思います。

ホワイトラベルとは

ホワイトラベルとは、電気を他社のブランドを借りて販売することです。
例えば、A社が発電事業、B社が携帯販売事業を行っていたとします。各社の状態は以下の通りです。

◆A社(知名度の低いPPSなどの発電事業)
電力事業に参加して間もなく、規模も小さく、顧客からの信頼が獲得できていない会社。
そのため、自社から直接消費者に対し、電力を販売することが難しい。
◆B社(KDDIなどの名が通っている会社)
ある程度以上の歴史を持ち、規模も大きい。顧客からの信頼が厚く、膨大な量の顧客リストを持っている。

 

このような状況下でホワイトラベルは行われます。
A社がB社と提携し、A社の作った電気をB社の作った電気として(B社ラベルを張り)、B社から販売します。この時、A社は自社のブランド力では販売しづらかった電力をA社から販売してもらうことで利益を上げることが可能です。B社は携帯電話などと電気をセット販売することで顧客へ新たにお得な商品を販売することができます。

このように両社が利益を上げやすくなる販売手法がホワイトラベルです。

 

消費者から見たホワイトラベルの問題点

しかし、消費者目線で見ると問題もあります。
消費者としては、「信頼できる企業であるB社から電気を購入したつもりなのに、実際購入したのはあまり信頼のおけないA社の電力だった。」となる可能性があります。A社が知名度を持たないだけで、優良な会社なら問題ありませんが、そうでなかった場合消費者に不利益を与えてしまうことも考えられます。こういった事態を避けるために、電気と何かをセットで購入する際には「どこで電気が作られているか」確認することが必要かもしれません。以上、ホワイトラベルの概説になります。

一見、業務提携のように感じられるホワイトラベルですが、ホワイトラベルと業務提携の違いで図解つきで分かりやすくまとめています。

もっと詳しい、業務提携とホワイトラベルの比較は「ホワイトラベルは容認へ。電力会社の4つの提携販売の形」へ。

他にも、電力自由化をまとめたもの各事業者の動向市場動向各社の見える化サービス比較なども掲載しているので、合わせてご覧ください。

・ある会社のモノを提携先のブランドを借りて販売することをホワイトラベルという。
・製造者、販売者ともにメリットがある。
・消費者は商品の信頼性に不安が生まれてしまう可能性がある。