出典http://www.toyotomi.jp
工事が不要で室外機と室内機が一体化となっており、設置までの総コストを3万円程度に抑えられる窓用エアコンをご存知ですか?
今年も夏が近づいてきました。最近の夏は35℃を超えることも少なくなく、熱中症予防のためエアコンの適度な利用が推奨されています。
しかし、一般的なエアコンはエアコンを買うだけではなく、工事が必要で値段も高く、購入を迷う方もいるでしょう。
エアコンには室内機と室外機が一体となった、窓用エアコンもあります。工事費不要なので値段も安くなっています。
もっともどなたにでも推奨できる商品ではありません。その特徴と注意点、そしてどのような方に向いた製品なのか、これから見ていきましょう。
窓用エアコンの特徴と能力
窓用エアコンについて、初めて聞いたという方も多いと思います。接地方法や冷房能力、気になる電気代など、まずはその特徴と機能についてお話しします。
1.一般的な分離型エアコンとの違い
窓用エアコンと分離型エアコンとの違いは、室外機が無いことです。その代わりに本体を窓にはめこむように設置し、この1台で室内機と室外機両方の役割を果たしています。
2.設置方法や費用は?
窓用エアコンの設置方法は簡単で、窓を開けて外枠を取り付け、その中に窓用エアコンを取り付けるだけです。外枠は製品に付属しています。従って、工事費はかかりません。工事費用よりも窓用エアコンを購入する方が安価かもしれません。
但し取り付けは簡単でも、楽ではありません。それは窓用エアコンは21kg前後と、大変重いためです。1名での取り付けが困難な場合もあるでしょう。
3.冷房能力に不足はないの?
窓用エアコンの冷房能力は、50Hz地域で4.5~7畳、60Hz地域で5~8畳程度の部屋を冷やす能力となっています。
あまり広くない部屋向けの製品となっています。
4.暖房機能はついているの?
窓用エアコンは冷房専用の商品が多いですが、冷暖房可能の商品も発売しているメーカーもあります。
5.気になる電気代は?
株式会社コロナが発行する2017年エアコンカタログによると、窓用エアコンの消費電力は分離型エアコンの1.5倍となっていますので注意が必要です。
6.換気機能がついている機種もあります
分離型エアコンは原理上、外気と部屋の空気は接触しません。
窓用エアコンも冷暖房の原理は同様ですが、本体に換気用の開閉可能な穴を設けている製品があり、この場合は換気ができます。
窓用エアコン、このような方におすすめ
前途したように、通常のエアコンとは異なった特徴と能力を持っています。電気代や冷房能力などの面から初期費用が安いからといって全ての方におすすめできる商品ではないと当サイトでは判断しました。
では窓用エアコンは「どのような方に適しているのか?」、「どのような方におすすめなのか?」検討してみました。
1.賃貸住まいの方
賃貸住宅に住んでいる方は、壁に穴が開けられないこともあるでしょう。窓用エアコンならば「穴を開ける必要がないので」その心配もなく、冷暖房が使用できます。
もう一つの利点は、引っ越しの際にもそのまま持って行けることです。
分離型エアコンならば専門業者に依頼し取り外しと取り付けを依頼しなければなりませんので、時間と工事費がかかります。
窓用エアコンであればただ外すだけで済み、引っ越し先で取り付ければ使えます。
従って、エアコンの取り外し・取り付けの工事費やエアコン自体の買い替えも必要ありません。
2.部屋数が少なく、狭い方
窓用エアコンの冷房能力は、ワンルーム程度の部屋に最適です。部屋数が少なく狭いご自宅の方は、能力の高いエアコンを購入してもオーバースペックとなりますので、工事費がかからず安価な窓用エアコンが適しているでしょう。
3.初期費用を節約したい方
とにかく安くエアコンが欲しい方にも、窓用エアコンはおすすめです。
窓用エアコンは3万円程度で購入が可能なので、通常のエアコンと比較して初期コストが5万円程度抑えることができます。
冷房能力は分離型エアコンよりも低いものが多く電気代も高くなりますが、分離型エアコンに工事費が必要なことを考えると窓用エアコンの方がお得といえるでしょう。
4つの注意点!!
初期費用面などにメリットがある窓用エアコン!それでは注意点とデメリットはどのようなものなのか4つにまとめてみました。
1.取り付け・取り外しはなるべく2人以上で!
窓用エアコンの重さは21kg前後もあります。これは10kgの米袋2袋よりも重いのです。
厚生労働省の「腰痛予防対策指針」では、人力によってのみ持ち運びをする場合の重量について、以下の数字を定めています。
・男性は体重の概ね40%以下
・女性は男性の60%程度(体重の25%以下)
従って、窓用エアコンを女性が1人で取り付けることはやめましょう。
また、男性でも上限に近い数字ですので、なるべく2人以上での作業とするとより安全に作業できるでしょう。
2.50Hz地域と60Hz地域では、冷房能力も消費電力も異なります
窓用エアコンは、50Hz地域と60Hz地域では製品は同じでも仕様が異なり、50Hz地域よりも60Hz地域で使う方が0.5~1畳程度広い部屋で使うことができます。
その代わり消費電力も15%ほどアップします。
50Hz地域は北海道・東北・東京電力管内、60Hz地域はその他の地域となります。
お住まいの地域がどちらか予めご確認の上、お部屋に適した窓用エアコンを選ぶと良いでしょう。
3.窓の施錠は確実に!
窓用エアコンを取り付けたところは窓をきちんと閉めることができません。
そのため、新たに鍵を設置するなど、施錠を確実にする必要があります。
4.手入れは定期的にしましょう
窓用エアコンのフィルター清掃は定期的に行いましょう。
また、ドレン水を溜める装置を持つ機種もあります。この場合は定期的な水の廃棄も必要になります。
まとめ~窓用エアコンは賃貸の方、ワンルームの方に最適!~
窓用エアコンは能力はそれほど高くない代わりに、工事費が不要で取り付けも簡単です。
分離型エアコンよりも安価で取り付けができ、取り外しも簡単ですので賃貸住宅にお住まいの方、特にワンルームにお住まいの方に最適です。
引っ越しの際に持ち運びができることも魅力です。
なお21kg前後ある重量物ですので、取り付けや取り外しの際は腰を痛めないように十分注意してください。
「エアコンは高いし、設置にも時間がかかるし、すぐ使えない」とお悩みの方は、窓用エアコンも検討してみてはいかがでしょうか。
暑い夏をお得な費用で乗り切るために、窓用エアコンは最適な商品の一つとなるでしょう。
画像出典:http://www.toyotomi.jp