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2〜3人以上のご家庭で使えば使うほどお得になる「東武のでんき」をご存知ですか?
今回は電気代だけでなく、ガス代がお得になったり、東武動物公園、東武ワールドスクウェアなどのレジャー施設の割引、東武ホテルレバント東京のレストランでも特別メニューがあったりとユニークな特典がある「東武のでんき」をご紹介させていただきます。
「東武のでんき」特徴は?
「東武のでんき」は、東武グループの東武エナジーサポートが提供する電気で、提携先の昭和シェル石油により供給される電気です。
東武鉄道沿線には「郊外に住み、都心に通勤する」方が多く在住すること、そして冬の寒さが厳しいという特徴を踏まえた、特色のあるサービスが提供されています。
どのようなサービスなのでしょうか。これから詳しくみていきましょう。
1.昭和シェル石油と提携
「東武のでんき」を供給する昭和シェル石油は、自社でも電気の供給を行っている会社です。
2008年からオフィスビル等への供給を始め、2016年の家庭用電力自由化に合わせて家庭用への電力供給を開始しました。自社でもLNG発電所やバイオマス発電所を所有しています。
電源構成は、70%がLNG火力、20%がバイオマス、その他が10%となっています。
2.契約可能エリア
契約可能エリアは、関東一都六県及び山梨県、富士川以東の静岡県となっています。
これは東京電力「従量電灯B」の対象エリアと同一です。
従って、エリア内なら東武沿線以外のエリアでも契約可能です。
使えば使うほどお得な料金体系
2〜3人以上のご家庭であれば使えば使うほどお得な料金設定っとなっています。
1.基本料金
「東武のでんき」には10A、15A、20A、30A、40A、50A、60Aそれぞれの基本料金が用意されています。
低い契約アンペア数でも契約できることが魅力です。
基本料金は28.08円(税込)に契約アンペア数を掛けたものとなります。
例えば50Aならば1404円となります。
後述しますが、これは東京電力と同額です。
2.電力量料金
「東武のでんき」は時間帯により2種類の料金体系に分かれています。それぞれ、以下の通りとなります。
1)デイタイム(午前7時~午後8時)
150kWhを境に2段階に分かれており、150kWhまでは1kWh当たり19.91円(税込)、150kWhを超える部分は1kWh当たり27.32円(税込)となります。
2)ナイトタイム(午後8時~午前7時)
使用量にかかわらず、1kWh当たり23.35円(税込)となります。
後ほど、東京電力と比較しますが、使えば使うほどお得な料金設定です。
逆に一人暮らしの方やあまり電気を使用しない方にはメリットが薄い料金体型です。
3.契約期間
原則として1月1日から12月31日までの1年間で、申し出の無い限り自動更新されます。
また、初年度の契約期間は12月31日までとなります。
さまざまな特典
1.昭和シェルのガソリン代がおトクに!
「東武のでんき」に契約すると、提携先である昭和シェル石油のガソリン代が1リットルあたり1円割引(月間100リットルまで)になります。1ヶ月当たり最大100円引きとなります。
昭和シェルのサービスとの併用も可能ですのでさらにお得です。
この特典を受ける場合は、「東武のでんき」申込み時に給油で利用するカードを登録する必要があります。
登録できるカードはクレジットカード、Pontaカードのどちらかとなります。
2.東武グループでもおトクなサービスを提供
東武グループでも、いくつかの施設で特典を提供しています。
東武動物公園、東武ワールドスクウェア、東武トレジャーガーデンといったレジャー施設での入場料割引があります。
また、東武デリバリーでのレンタルスペース利用時の特典や、東武ホテルレバント東京のレストランでも特別メニューのサービスがあります。
電気設備にトラブル!そんな時の「安心駆けつけサービス」
どんなに注意して使っていても、電気設備にトラブルが起きることはあるものです。落雷や突風など、自然災害による被害を受けることもあります。
そんな時にも「東武のでんき」なら、60分以内の出張料金が無料の「安心駆けつけサービス」があります。
トラブルが起きたら、東京電力パワーグリッドが24時間対応するサービスですので安心です。
なお、部品代等は実費となりますのでご注意ください。
支払方法
支払方法として、クレジットカードと口座振替が用意されています。
クレジットカード払いの場合は、Visa・Master・JCB・AMEX・dinersいずれかのブランドの表示があるカードを利用してください。
口座振替の場合、振替日は6日または23日となります。また口座振替割引等の特典はありません。
使えば使うほどお得!!東京電力との比較
東京電力との従量電灯B、スタンダードSとは、以下のような違いがあります。
1.基本料金を同額
従量電灯B、スタンダードS、及び「東武のでんき」の基本料金は東京電力といずれも同額です。
2.電力量料金の比較
各プランにより、以下の違いがあります。なお、記載の料金はすべて税込・1kWh当たりの料金です。
1)東武のでんき
デイタイムは150kWhまで19.91円、150kWh超27.32円
ナイトタイムは一律23.35円
2)東京電力、従量電灯B
120kWhまで19.52円、120kWh超300kWhまで26.00円、300kWh超30.02円
3)東京電力、スタンダードS
300kWhまで23.40円、300kWh超30.02円
デイタイムの場合、月に324kWh以上使用すると東武でんきが安くなります。
ナイトタイムの場合、従量電灯Bとは294kWh以上の利用でお得になる一方、スタンダードSと比べた場合は常に「東武のでんき」が安価となります。
3人以上でお住いのご家庭では使えば使うほど東武でんきが安くなります。
特に電気使用量が上がってくる、夏や冬の時期には特にお得になるのが特長です。
※1:電気のご使用量によっては割高になる場合もあります。
※2:東京電力従量電灯B・C(2016年6月現在)との比較。
上表はデイタイムとナイトタイムの電気使用量の割合が50:50のケースのみ適当となります。
東武のでんき、こんな方におすすめ
1.日中は留守がちな方
「東武のでんき」は、日中は150kWhを境に単価が異なる一方、夜間帯は電力量に関わらず単価は一律で、かつ日中の150kWh以上の単価よりも安くなっています。
これは朝7時頃に家を出て夜8時以降に帰宅するという、一般的なサラリーマンの生活スタイルに合ったものといえるでしょう。
従って、日中はあまり電気を使わず夜にたくさん使う方に最もお得な料金設定となっています。
2.冬季の暖房に電気製品を多く活用している方
東武沿線のほとんどは内陸部であり、冬の冷え込みは格別に厳しいものです。なかでも、主に電気製品を中心にして暖房している方は、厳冬期の電力量が1000kWhを超えることもあるのではないでしょうか。
その点で、夜間帯の300kWhを超える電力量料金が1kWhあたり6.6円も安い「東武のでんき」は、冬の電気代が数千円も安くなる可能性がある、家計に優しい電気といえそうです。
3.休日は車を使って出かける方で、月平均の電力量が300kWh前後、またはそれ以上の方
「東武のでんき」では、昭和シェル石油のガソリン代が月当たり最大100円お得になります。
これだけでは大きなメリットとはいえませんが、概ね月平均の電力量が300kWh前後、またはそれ以上の場合は「東武のでんき」を検討されると安くなるケースがあるでしょう。
東武のでんきの契約、ここに注意
「東武のでんき」の契約にあたっては、いくつか注意しておきたいことがあります。事前に必ず確認しましょう。
1.太陽光発電等の買い取りは不可
太陽光発電等の設備を取り付けていても「東武のでんき」の契約は可能です。但し、電気の購入部分のみの契約となり、電気の買い取りには対応していません。
2.契約アンペアが低くても契約可。但し電力使用量が少ないと割高
「東武のでんき」の料金プランは、月間の電力使用量が120kWh以下の場合は従量電灯Bよりも常に割高です。
契約自体は契約アンペアが低くても可能ですが、ある程度以上の電気を使わないとかえって損になります。
契約前に、予め「東武のでんき」ホームページ等で電気料金シミュレーションをされることをおすすめします。
3.違約金なし!但し解約後半年以内は再契約できないことも
「東武のでんき」には解約時の違約金がありません。但し契約にあたって供給地点の新設や契約容量の増設を伴った場合、料金の請求が発生する場合があります。
また違約金が無いといえども、1年単位での契約を基本としていることは他の電気事業者と同じです。
このため、引っ越しを伴わない解約の場合、半年以内は再契約できない場合があります。
4.東京電力の「選択約款」で契約している人は注意!
「東武のでんき」は、東京電力の選択約款で契約している人も乗り換え先として契約可能ですが、東京電力エナジーパートナーが提供するような電気の割引プランは用意されていません。
特に、東京電力で2016年3月までに契約できた、以下の「選択約款」で契約している場合は注意が必要です。
・おトクなナイト8、おトクなナイト10
・ピークシフトプラン
・夜得プラン、朝得プラン
・半日お得プラン、土日お得プラン
・おまとめプラン
・電化上手
これらのプランは、東京電力での新規契約受付が終了しています。
従って一旦「東武のでんき」に申し込んだ場合、二度と上記プランに戻すことができなくなります。該当プランをご利用中の方は十分に注意して下さい。
まとめ
「東武のでんき」は、平日日中は電車で通勤し、休日は車でショッピングセンターや行楽地に出かけるといった、東京都心からある程度離れた郊外にお住まいの方に適した電気といえるでしょう。
多少なりともガソリン代が安くなることも魅力です。割引対象となる東武グループのレジャー施設に出かけるのも良いでしょう。
日中に留守がちな共働きの方にもおすすめです。
また沿線は内陸部でもありますので、冬の光熱費がかさむ時期の単価が安いことも嬉しいものです。
もちろん、誰でもお得な訳ではありません。月当たりの電気使用量が120kWh以下など、あまり電気を使わない方には損になります。
契約前に「電気料金のシミュレーション」ページ等で確認されることをおすすめします。
「東武のでんき」は、暖房等で冬の夜に多く電気を使う方にとっては月当たり数千円の電気料金節約になる可能性があります。
東武沿線でない方でも「契約可能エリア」内なら契約できますので、ぜひ一度ご検討されることをおすすめします。