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九州電力の新電力「九電みらいエナジー」は使えば使うほどお得に 〜電気料金以外の特典も〜

 

みなさんは九州電力が首都圏で「九電みらいエナジー」という新電力を展開していることをご存知ですか?

しかも東京電力より安い電気や、電気を使うことでJALマイルが貯まるサービスを行っているんです。

また、九州からの転勤者に優しい独自のサポートサービスまで展開しています。

今回は九州で圧倒的シェアを誇る九州電力が首都圏で展開している「九電みらいエナジー」を紹介します。

九州電力の概要

九州地方の地域電力会社は九州電力(九電)です。

営業範囲は福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の各県です。

なお、沖縄は営業範囲外で沖縄電力の管内です。

2016年に開始した一般家庭向けの電力小売り自由化(以下、新電力)は、東京電力(東電)や中部電力(中電)管内では既存の従量電灯B等の商品・料金プランを残しつつ、これとは別に自社専用の新電力プランを「九電未来エナジー」として新たに販売を開始しました。

中電では自社管内を中心に大きく顧客数を増やし、東電も主に関西地域(関西電力管内)を中心に好調な売れ行きです。

いずれも自社管内で従量電灯B等→新電力プランへの切替も可能です。

それは、他社との競争が激しい事もあるため、他社に対する顧客流出阻止が最大の狙いです。

新電力自体は九電も販売していますが、なぜか自社管内では契約する事が出来ません。

新電力の販売先は東電管内のみで、「なぜ九州の電力会社が首都圏でしか販売しないのか?」大きな疑問です。

まずは、九電の従量電灯Bの値段を記載します。

(基本料金)

契約容量 値段
10A 291,60円
15A 437,40円
20A 583,20円
30A 874,80円
40A 1,166,40円
50A 1,458,00円
60A 1,749,60円

 

(電力量料金)

月間電力使用量 値段
120kwh以下 17,19円
120~300kwh 22,69円
300kwh以上 25,63円

従量電灯Bが最も基本的な電気料金で、それ以外にも多くの電気を使うならば従量電灯C、月間300kwh以上使うと従量電灯Bよりも電力量料金が安くなる「スマートファミリープラン」等もあります。

すなわち、九電管内にお住まいで利用電力会社を九電のままにする場合、九電の従量電灯B以外の選択肢は、他の地域電力会社と比較して少ないと言えます。

九州電力について、もっと知りたい方は当サイトで詳細までご紹介していますので、こちの記事をご覧ください。

九州電力の新プラン!!新電力を開始した西部ガスと徹底比較しました。

「九電みらいエナジー」とはどんな会社か?

九電の新電力を語るために出てくるのが、「九電みらいエナジー」と言う会社です。

九電が100%資本出資した完全子会社で、再生可能エネルギー(再エネ)を用いた発電で電気を作っている事が特徴です。

具体的には、太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスの5つの電源構成を用意しています。

全国的に見て再エネだけでこれだけ多くの電源構成を持つ会社は、そう多くありません。

しかし、九電みらいエナジーの電源構成比率を見てみると、2016年度の実績で「卸取引発電所」が7割を占めて、「その他」が3割となっています。

卸取引発電所とは?

と言うと、電気の市場取引を行う卸売市場の事です。

JPEX(日本卸電力取引所)と言う公的組織が唯一行っており、九電等の地域電力会社をはじめ新電力に参入した電力会社ではない業態の会社まで約100社以上が加盟。

再エネの場合、発電量は天候に左右される点もあるため安定的な電力供給できない事があります。

そこでJPEXを通す事で他社が作った電力を買って、それを顧客に提供する事で安定的な電力供給を行うものです。

九電みらいエナジーの発電所は主に九州ですが、一部は広島県等の九州以外の地域にもあります。

九電みらいエナジーの新電力プラン

前述のとおり、首都圏でないと九電みらいエナジーの新電力に契約する事が出来ません。

現時点(2017年5月)で首都圏以外の他地域(九州を含む)で新電力販売を開始する事は公表されていません。

九電みらいエナジーの新電力は、東電の従量電灯Bよりも大幅に安くした「基本プラン」に各種サービスをプラスした内容になっています。

九州みらいエナジーと東京電力の料金を比較!

結果は基本料金、電気使用量、どちらも九州みらいエナジーの方がお得になります。

(基本料金・基本プランM・L)

契約容量 東電従量電灯B 九電みらいエナジー 差額(お得額)
30A 842,40円 712,80円 -130円
40A 1,123,20円 950,40円 -172,8円
50A 1,404,00円 1,188,00円 -216円
60A 1,684,80円 1,425,60円 -259,2円
10kva 2,808,00円 2,376,00円 -432円
15kva 4,212,00円 3,564,00円 -648円

(電力量料金・基本プランM・L)

月間電力量 東電従量電灯B 九電みらいエナジー 差額(お得額)
300kwh以下 26,00円 23,30円 -2,7円
300kwh以上 30,02円 26,00円 -4,02円

サービス内容

◆基本プランMは東電の従量電灯Bに相当。基本プランLは東電の従量電灯Cに相当。

◆解約時の解約手数料は無料

◆契約期間は毎年3月末まで。契約解除の申し出がない限り4月以降は1年間の自動更新となる。

それでは2〜3人家族を想定して金額比較をしてみました。

条件:40Aを月間350kwh使用。(端数切捨て。諸費用は含まない)

東京電力の月額

基本料金1,123,円+電力量料金(30,02円×350kwh)10,507円=11,630円

九電みらいエナジーの基本プランMの月額

基本料金950円+電力量料金(26,00円×350kwh)9,100円=10,050円

比較結果:九電みらいエナジーの方が東京電力より

月額1,580円安い
年額18,960円安い

東京電力と比較して2〜3人家族で年間2万円程度安くなる可能性があります。
電気を使えば使うほど、東京電力よりお得になる可能性があるので4〜5人家族にもオススメです。

また、解約手数料もないため引越しなどの際に気軽に契約できるのも特徴です。

電気を使えば使うほどJALマイルが貯まる〜九州出身者にオススメ〜

基本料金と同じように東京電力の電気料金と比較してみました。

(基本料金・JALマイルプランM・L)

契約容量 東電従量電灯B 九電みらいエナジー 差額(お得額)
30A 842,40円 727,05円 -115,35円
40A 1,123,20円 969,40円 -153,8円
50A 1,404,00円 1,211,75円 -192,25円
60A 1,684,80円 1,454,50円 -230,3円

(電力量料金・JALマイルプランM・L)

月間電力量 東電従量電灯B 九電みらいエナジー 差額(お得額)
300kwh以下 26,00円 23,75円 -2,25円
300kwh以上 30,02円 26,50円 -3,52円

サービス内容

◆JALマイルプランMは東電の従量電灯Bに相当。JALマイルプランLは東電の従量電灯Cに相当。

◆その他諸条件は基本プランとほぼ同じ。

◆電気料金を100円支払うごとに、クレジット払いとは別にJALマイルが1マイル貯まります。

それでは2〜3人家族を想定して金額比較をしてみました。

条件:40Aを月間350kwh使用。(端数切捨て。諸費用は含まない)

東京電力

基本料金1,123,円+電力量料金(30,02円×350kwh)10,507円=月額11,630円

九電みらいエナジーの基本プランM

基本料金950円+電力量料金(26,00円×350kwh)9,100円=月額10,050円

九電みらいエナジーのJALマイルプランM

基本料金969円+電力量料金(26,75円×350kwh)9,362円=月額10,331円

九電みらいエナジーのJALマイルプランMの方が東京電力と比較して

JALマイルプランMが月額:1,299円安い
JALマイルプランMが年額:15,588円安い

九電みらいエナジーのJALマイルプランMと基本プランを比較して

JALマイルプランMが月額:281円安い
JALマイルプランMが年額:3,372円安い

・・・合計の金額で見ると、JALマイルプランよりも基本プランの方が3300円程度お得になります。

しかしJALマイルプランは100円ごとに1マイル貯めることができるので、一概に基本プランの方がお得とは言えません

つまり、JALマイルを貯めたいのであれば、このプランはオススメですが、マイルを貯めるよりも電気料金を安くする事を重視する場合は、基本プランがオススメです。

JALマイルプランはクレジットカード(JALカード等)のみで電気料金を支払う事になるため、クレジット払い分のマイルも貯まります。

JALマイル自体が貯まりやすいため、貯まったそれでJALの航空機に搭乗、その他物品購入で使えるため、“お得感”が強いものと言えます。
九州出身者が首都圏に住んでいて、帰省等する時に交通費がどうしても高くなるデメリットがあります。

電気料金分がマイルに加算されるため、それを航空運賃として使えば実質的な負担は減少するので、結果としてメリットが出てきます。

九州親孝行サポート〜出張中でも安心!!家族や財産を守る〜

他の新電力各社では見られない独自の特徴があります。

電気契約とは別のサービスになりますが、「九州親孝行サポート」は九州に住んでいる家族や財産を担当者が訪問や電話で見守るサービスです。

関東在住の顧客が九州に住んでいる家族等に対して、以下のサービスを受ける事が出来るものです。

「みまもりサポート」

九州に住む家族等の電気使用量が極端に異なる場合、関東に住む顧客にメール等で連絡(月額540円)

「かけつけ訪問」

連絡が取れない時や心配な状況が生じた時にすぐに担当者がかけつけて状況を報告(同324円)

「定期訪問・定期電話」

毎月1回訪問・電話をして、近況(体調や困りごと等)を報告(訪問は同2,376~3,280円、電話は同972~1,188円)

「生活トラブルサポート」

生活のトラブルに対応。主にカギの紛失、水回り等。(同324円)

「空き家・お墓サポート」

空き家やお墓を担当者が訪問し現況を確認。空き家は窓割れがないか、不法投棄がないか等の確認、お墓は草取り等の簡易清掃やお線香をあげる等(空き家は同2,000円から、お墓は同5,000円から)

地元を離れて住むといろいろと地元に残った家族等に対して「安全に生活しているのか」不安に感じるでしょう。

何かあっても自分自身はすぐに駆けつける事が出来ないので、応急的な対応として家族に代わってやってくれる人が居るのは強い味方と言えます。

これは、九州と言う特定の地方に根付いた企業だからこそ出来る事です。

あまり看板がない企業がやるよりも信頼感はまるで違います。

九州出身者にとってはその点も支持されているのではないかと筆者は考えます。

まとめ 〜なぜ九州の会社を首都圏で選ぶのか?〜

一般に新電力の会社を選ぶ決め手と言うのは、

1、料金(電気料金そのものの安さ、ガスや電話とのセット割引等)
2、サービス(他社ポイントカード等の提携の有無等)
3、看板(どれだけ多くの顧客に知られた存在か)

この3つのポイントが多くを占めます。

九電みらいエナジーとしては、人口が圧倒的に多く有力な市場でもある首都圏で多くの顧客を獲得したい意図は見えてきます。

九電の完全子会社で、九州出身者に言わせれば看板だけでは絶大な信頼を持つ事が出来る企業とも言えます。

電気の安定供給と言う面で見れば、他の地域電力会社と同等レベルの品質が期待出来ます。

では、九州出身者でない人が選ぶ理由としては、やはり料金やサービスの良し悪しで他社と比較して、それが他社よりも優れていると判断すれば、本社所在地の場所は関係なく、良質なそれを提供する社を選ぶと言う傾向になっていると言えます。

今後は、九州地区での新電力販売可能になるかがカギとなるでしょう。

そうなれば親会社の九電との“棲み分け”をした料金やサービスを打ち出せるのか!?

首都圏で成功を収めれば名古屋、大阪、広島地区等全国的に新電力販売を開始する可能性も十分あると言えのではないでしょうか。

画像出典:http://www.q-mirai.co.jp