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CO2まで考えながら、ガス代も電気代も節約してみよう。

電気とガスの使い分け

ご家庭で使うエネルギーは、一般的には、石油、ガス、電気が主なものです。
石油は、寒い地方で石油ストーブなどの暖房エネルギーとして使われることが多いようです。その他の地域では、電気とガスがエネルギーの中心といってよいでしょう。電気とガスは、それぞれ一長一短があり、また、調理によって、使い分けが必要です。

CO2はガスのほうがお得?

エネルギーの使用には、CO2(二酸化炭素)の排出が避けられず、地球温暖化の要因となります。
そのため、CO2の排出の少ない、すなわち、地球に優しいクリーンなエネルギーの使用が求められます。CO2の排出の少ないエネルギーとしては、石炭の排出量を100とすると、石油が80、次いで天然ガスが60の割合となっており、天然ガスが最も排出量が少ないエネルギーといえます。私たちが家庭で使う都市ガスは、天然ガスから作られます。

配送ロス

エネルギーの利用でもうひとつ注意しなければならないのは、輸送や送電に伴うエネルギーロスです。
天然ガスの場合、ガス製造工場から家庭まで輸送されるのは、ガス導管を通して行われます。そのため、家庭に届くまでのロスは、ほとんどありません。

それに対して電気の場合は、発電所で作られた電気は、送電線、配電線によって家庭まで届けられます。
その際、発電所では、排熱ロスが59%も生じます。また、送電ロスも無視できません。送電ロスは通常4%といわれ、排熱とあわせ発電エネルギーの63%が家庭に届くまでに失われてしまいます。送配電ロスを考えると、エネルギー効率の点からはガスに軍配が上がります。しかし、使い勝手の良さや、使用時点でCO2を出さない点からは、電気にメリットがあります。

排熱ロス

家庭で調理を行う際の排熱ロスも、電気によるIHクッキングヒーターの場合、8%程度といわれます。
それに対し、ガスコンロの場合は、排熱ロスは44%も生じます。ガスコンロにおける排熱ロスが多いのは、コンロに鍋をかけて加熱する際、鍋の周りから熱が逃げるためです。そのため、ガスコンロでのエネルギーのムダを少なくするには、鍋底の水滴などをふき取ってから火にかけます。また、鍋底から炎がはみ出すと、その分は熱の損失につながります。鍋を火にかけるときはふたをすることが大事です。ふたをすることによって約15%のガス代が節約できます。

一方、IHクッキングヒーターは、室内の空気を汚さず、安全で、安定した加熱が出来るなどの利点がありますが、半面、IHクッキングヒーターには、専用の鍋が必要となり、従来の鍋やフライパンが使えなくなるといったデメリットもあります。

電気とガスや、それを使用する調理器具には、それぞれ長所、欠点があります。それらを見極めたうえで、ご家庭に適した調理器具を選ぶことが大切です。