鉄塔と電柱その4
送電線や鉄塔を守る縁の下の力持ち
鉄塔には、送電線や鉄塔自身を保護するために、いろいろな工夫がされています。その代表が、ダンパとがいしです。
『雪害から送霜線を守る特殊なダンパ』
雪は私たちの日常生活のなかで、雪崩や交通機能のまひなど雪害という悪さをしますが、北海道などでは、送電線の雪害対策が電力会社の大きな課題です。
電線に多量の雪が付着すると、その重みで電線が断線したり、電線に付着した雪氷と強風によって電線が大きく揺れて(ギャロッピング現象)電線同士が接触する短絡事故を生じたりします。
そのため雪が付着しにくいリングを電線に取り付けたり、電線自身がねじれにくいねじれ防止ダンパを取り付け、付着した雪が発達しないよう対策を立てています。
『がいしの数を見れば、送電電圧が予想できる』
がいしは送電線を鉄塔から絶縁し、支えているもので、硬質で高品位の磁器でできています。
送電線には、懸垂がいしと長幹がいしが使われます。 27万5千ボルトの電圧の送電線では250ミリの懸垂がいしが16個つながっています。
懸垂がいしは送電電圧に応じて、個数が連結して使用されます。これをがいし連といいます。
したがって、懸垂がいしの個数を見ればある程度の送電電圧が予想できます。
さらにがいし連には、アークホーンと呼ばれる金具が付いています。
この役目は、がいし連で放電が起きても、アークホーン自らが放電電流の通路となって、がいしを破壊から守る事です。
その5へ続きます。次で最後です。