電気を使う量は増えていないのに、電気代が高くなったと感じている人は少なくないと思います。
実際、ここ数年電力各社は、電力料金の値上げを相次いで実行しています。
電力会社が電気料金を値上げしなければいけない理由とは、一体何なのでしょうか。
ここ数年の電気料金の値上がり
ここ数年の電力料金値上げの理由として、一番大きなものは、発電コストの上昇です。
東日本大震災と原子力発電所事故の影響で、全国の原子力発電所が運転を停止しました。
これまで、原子力発電はコストの安い発電方法とされてきました。
原子力発電所が稼働できなくなると、電力会社はその分の電気を火力発電所などからの発電でまかなわなければならなくなります。
原子力発電よりもコストの高い火力発電の比率が増えることで、発電にかかるコストが押し上げられました。
このことが、電力会社が電気料金を値上げしなければならない大きな要因となっています。
また、前述した原子力発電所の事故を契機に、太陽光発電などの再生可能エネルギーを推進していく方針が決まりました。
太陽光発電は発電にかかるコストが高いため、普及させるための施策として、通常よりも高い金額で発電した電力を買い取る「固定価格買取制度」ができました。
この固定価格買取制度によって発電にかかるコストが増えた分についても、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」というかたちで電力料金に上乗せされています。
このように、ここ数年の電力料金値上げの原因は、東日本大震災と原子力発電所の事故を契機としたものが多くを占めています。
この他にも、原油価格の上昇などでも、電力料金が値上げされることがあります