ここ数年、電力料金の値上げが相次いでいます。
家計の負担は増すばかりですが、支払う電気料金が増えている分、誰かが得をしているのではないかと考えるのは自然なことだと思います。
そこで「電気料金の値上げにより得するのは誰?」と題して考えてみたいと思います。
電力会社は得するの?
電気料金の値上げで収入が増えるところと言えば、真っ先に思い浮かぶのが電力会社です。
電力料金を値上げすれば、電気を売る量は同じでも収入を増やすことができます。
ただ、電力料金の値上げは、電力会社が好き勝手に行っても良いわけではありません。
原子力発電所が止まって発電コストが上昇したときも、電力会社の値上げ要求は簡単には通りませんでした。
電力会社にはコスト削減が求められ、最終的に値上げの要求は一部しか通りませんでした。
原子力発電所が止まったときに発電コストが増加した大きな要因は、火力発電所を動かしたことによる燃料費の増加です。化石燃料の需要が増えたため、燃料を販売している会社や産油国は、売り上げが増えて得をしたと言えるでしょう。また、火力発電所の稼働率が増えることで、メンテナンス関連の会社も潤ったのではないでしょうか。
ここ数年で電力料金が値上げされた要因としては、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まったことも影響しています。電力会社は、太陽光発電で発電した電力を、通常よりも高い金額で買取ることが義務付けられています。この制度のお陰で、太陽光発電所が急速に増加しました。太陽光発電のパネルを生産している会社や、発電所の建設、運営などをしている会社も、この制度によって得をしたと言えるのではないでしょうか。