2011年の東北大震災後の電力不足の対策として各地の電力供給を安定化させる目的で設けた補助金を使って、茨城県牛久市の電力設備関連会社「テクノ・ラボ」の社長が逮捕されるという詐欺事件が起こりました。今回はその補助金と事件の概要を説明していきたいと思います。
補助金の概要
2013年に出された、民間の企業が新たに自家発電設備を導入し、発電した電気の一部を電力会社に供給した場合に5億円を上限とした設備費用のうちの半分の補助を受けられるというものです。発電機の購入を証明する書類や発電設備が稼働しているかなどを確認する民間のシンクタンクの審査を得たうえでの給付となります。
事件の概要
「石山ゲートウェイホールディングス」が25台を中国から輸入し、「テクノ・ラボ」が10億1000万円余りで購入し、茨城県内に発電機を設置したのち電力会社と契約をしたという内容で、去年の6月に5億円を支給されましたが、それ以降の発電が行われているか、シンクタンクが調査を行ったところ、実際は「テクノ・ラボ」が中国から3億円ほどで直接発電機を輸入していて、さらに発電が行われていないことが分かり、今回の事件となりました。
特捜部によると石山ゲートウェイは今回の業績見通しを公表することで、自社の株価を釣り上げることが目的で、「テクノ・ラボ」は会社のお金を増やすためにおこなったという見解です。