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電力の基本 -電力はどのように表されるのか

電力自由化 アメリカ

効果的な節電について考えていく前に、まずは電気の使用量を知るための基礎知識を簡単にまとめてみましょう。

電気代の二大内訳 ワットとワット時

ワット(watt:W・kW)とは、電力エネルギーの強さ・大きさを表す単位です。

蒸気機関の発展に貢献したジェムーズ・ワットの名前から、1889年の英国学術会議で名付けられました。電気を使用する機器には必ず表示されます。

1ワットとは、「1秒あたり、1ジュールのエネルギーを消費・変換するときのエネルギー量(ジュール毎秒:J/s)」を表し、仕事率ともいわれます。

電気や石油などが普及する以前には、農業などの力仕事には馬や牛などの家畜が欠かせなかったことから、力仕事の大きさの単位として「馬力」と言う言葉がよく使われていましたが、ワットもそれと同じような意味で使われる言葉だと考えると簡単に理解できるかもしれません。

水が高い位置から低い所へ流れるように、電気エネルギーも電圧の高いところから低い所へと伝わっていきます。電気工学の定義では、以下のような式で表されます。

電力(1ワット:W) = 電圧(1ボルト:V) × 電流(1アンペア:A)

 

それに対して、ワット時とは電力の使用量を表す単位で、電力(kW)×時間(h)から算出される値になります。

たとえば、60Wの電球を1日8時間点灯した場合には、「60W×8h=480Wh = 0.48kWh」の電力量が消費されたことになります。

1か月20日間では、、「0.48kWh×20日=9.6kWh」となります。

電気料金と言う観点から言えば、電量(kW)は“基本料金”に、電力量(kWh)は“電力量料金”に関係します。
つまり、この2つともを効果的に削減・抑制することで、電気料金のさらなる省コスト化が可能となるのです。

基本料金に大きくかかわる値 -電力デマンド(最大需要電力)

電力デマンドとは、電力会社との取引用計器の「最大需要電力計」によって測定されます。

毎日連続で30分間の電気量を計測して平均使用電力(kW)を算出し、1か月間の最大値が、その月における最大需要電力(デマンド値)となります。

デマンド値は大きなオフィスなど大口の電力需要家(500kW以上)では、電力会社との契約によって決定され、オーバーすると違約金を支払うことになります。

また、一般家庭などの小口需要家(500kW未満)では、「年間での最大のデマンド値(8月頃が多い)が、1年間を通して基本料金に適用されます。

少ない電気で明るく照らすのに欠かせない観点 -ルクス(lx)

ルクスとは明るさを表す単位で、1㎡の平らな面に光の強さ(光束、光の量と考えても良い)1ルーメンの光が当たっている時の照度、と定義されています。

ルーメンとは物体がある大きさの立方体内に放出する光量を表す単位です。

一般的な事務所での明るさは、ほとんどが700ルクス以上、コンビニでは1,300ルクス程度となっていますが、太陽光の日中の平均は約3万ルクスです。

いかに太陽光が明るいかがわかりますね。

蛍光灯は大体1ワットあたり100ルーメン、白熱電球は5ルーメン程度です。

発光効率が良ければ使う電気量はその分少なくて済みます。LEDなどは現在、蛍光灯よりもさらに1割ほど発光効率がアップしているとされています。