日本はエネルギー資源が非常に少ない国で、エネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っているのが現状です。さらに日本のエネルギーの中心であった原子力発電が東北大震災によって、地震,
火山大国の日本において大きなリスクがあることを露呈し、今後は徐々に数が減っていくことが予想されます。
そんな危機的な状況を脱するため、九州電力、三菱商事のグループと再生可能エネルギー事業を全国で展開するレノバ、フォーカスキャピタルマネジメント、デナジーの3社による、2つのグループが地震大国であるからこそできる、ある発電をするべく計画を進めています。今回はその概要を説明したいと思います。
阿蘇山での地熱発電
活火山として有名な阿蘇山を中心に地熱資源が豊富に存在している熊本県の南阿蘇村では2014年に「南阿蘇村地熱資源の活用に関する条例」が制定され、自然保護と資源開発の両立を目指しています。そこで先述した二つのグループはここで地熱資源の調査に着手します。
調査場所は阿蘇温泉郷の「湯の谷温泉」の周辺を予定していて、この一帯が有力な地熱発電地域であることはほぼ確実なので、2015年度内に地表調査と温泉現状調査を行い、阿蘇山付近での発電所の建設準備を進めていくつもりです。
出力が1万kW以上の大規模な発電所の場合、地表調査から運転開始まで10~12年、1000kW以下の中小規模であれば3~4年程度かかる見込みです。
日本は地熱資源の存在量は世界第3位といわれていて、今後南阿蘇でのプロジェクトにかかる期待は大きいです。