送電線の空き容量の事を指します。送電容量から利用が決まっている計画潮流分と、安定供給のために確保しておく必要がある送電裕度である運用マージンを差し引いたものを託送可能容量としています。なお、電量系統を流れる有効電力と無効電力を電力潮流と呼びます。
送電可能容量は熱容量、電圧、安定度のいずれかで制約され、それぞれ熱容量ATC、電圧ATCなどと呼びます。これらのどれが制約要因となるかは系統構成や需給状態などに依存するため、各特性を個別に計算し、その最低値を送電可能容量としているが、送電可能容量が過大評価されると実際の送電時に電気の「渋滞」が発生し、電力の安定供給信頼度を損ない、停電に至る懸念もあります。