電力系統では、電力の使用量が多い重負荷時に送電回路のインピーダンス(交流回路における抵抗やコイル、静電容量などのこと)により、無効電力が不足して電圧が低下し、深夜や早朝などの軽負荷時には無効電力が過剰になり、電圧が上昇する傾向があります。このため、電力系統の必要な地点において、無効電力の調整を行い電圧を一定の範囲に維持しています。
無効電力を調整する機器として、無効電力を供給するコンデンサ、無効電力を消費する分路リアクトル、無効電力の供給・消費の両方の機能を持つ同期調相機や、パワーエレクトロニクス技術を活用した静止型無効電力発生装置(SVG)や、静止型無効電力補償装置(SVC)があります。