震災以降、初の再稼働
九州電力は11日、原子炉を再稼働させる。9月上旬には営業運転を開始する予定で、同2号機も10月中の再稼働が計画されている。東京電力福島原発事故後に原子炉の新規性基準に適合した原発の稼働は初めてで、約二年ぶりに原発の稼働が日本で開始される。
10日には原子炉内の核分裂を抑える制御棒の駆動を実施、制御棒が規定時間内に原子炉に挿入できるか確認を行い、11日の午前に起動する。
川内原子力発電所
鹿児島県薩摩川内市久見崎町字片平山。電気出力は1号機2号機ともに89万キロワットで、営業運転を開始したのは、1号機:昭和59年7月、2号機昭和60年11月
反対意見も多数
政府が発表した2030年の電源構成での原発割合は全体の20%前後とするなど、原発の必要性は問われ続けてきた。再稼働に反対する市民らの抗議活動も続いており、10日には菅直人元首相も原発正門前に駆けつけ、集まった市民と再稼働反対を呼び掛ける一方、安部首相は「世界最高水準の新基準で認められた原発から再稼働していく」と述べるなど、政府内でも原発の再稼働については意見が分かれている。
他地域の原発
日本にある商業用原子炉は全国で48基(※1)あり、薩摩川内の原子炉を除き現状は運転を停止している。ただし、日本原子力発電所株式会社が所有する敦賀発電所(福井県)も、再稼働に向けての調整や増設計画など検討しているなど、今後も原発による発電は議論の続きそうだ。
原子力発電に関しては法やコストに関わる話が大きく影響するので、お時間がある方は、
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