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英国が電力自由化から規制へ方向転換した背景

電力自由化と温暖化対策

「自由化」には市場の原理を働かせる効果があり、自由化前より「ユーザーの選択や意見」が製品にあらわれやすくなり、ユーザーが得られるメリットが拡大します。

しかし、ユーザーがより価格の安いものを求めていった結果、環境負荷の高い発電方法に需要が集中してしまった場合、電力自由化を行ったことは成功といえるのでしょうか?

英国では自由化から規制へ方向転換

実際に先立って自由化を実施していた諸外国では環境負荷の高い「石炭火力発電」の需要が増加した。石炭火力発電はコストが低いため自由化により低価格を求めるユーザーが他の発電方法よりも石炭火力発電を行う電力会社を選んだ結果です。

そのため、英国は電力安定供給と地球温暖化対策を考慮し自由化から規制へと政策方針を変更しました。

ドイツ 供給不足の恐れあり

ドイツでは特に石炭火力発電の需要が増え、石炭火力発電所が増設された。一方でコストの高いガス火力発電所の閉鎖が相次ぎ電力の供給不足の発生視野に入ってきています。もちろんこれは温暖化対策とは真逆の取り組みとなるため、自由化と温暖化対策を両立した規制や支援が今後政府に求められてきます。

現在、日本でも他国同様に石炭火力発電所の建設計画が各地で組まれているためドイツや英国と同じルートをたどる可能性が高いです。

2016年以降の制度変更を考えて、電力価格の変動だけでなく発電方法ごとの需要の変化に関しても注意を払って追っていきます。