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石徹白の村おこし

石徹白

現在、深刻な環境問題によりエコが進められていますが、言うまでもなく最もエコなことは電気を使わないことです。ただ21世紀の日本で電気を使わないというのはさすがに無理がありますね。そんな中、岐阜県にある石徹白という集落が電力を完全な自給自足で賄う計画をスタートさせたので、今回はそのことについて少し紹介したいと思います。

 

石徹白について

岐阜県の中部に位置する郡上市の北西にある集落です。標高は約700mの高地にあり、水資源に恵まれた地域です。この地域は過疎に悩まされていて、現在の人口が270人と非常に少ないため村の存続自体が危ぶまれています。

 

石徹白での計画概要

石徹白では高い標高と恵まれた水資源を生かして、2007年に発電能力が0.8kWのらせん式の水車、2011年に発電能力が2.2kWの上掛け式の水車を導入するなどエネルギーが自給できる地域を目指していました。加えて6月1日に「石徹白1号用水発電所」が稼働されました。「石徹白用水発電所」は農業用水路と川の間の約50mの落差を利用して発電します。発電能力は63kWと2007年、2011年に開発された小水力発電所に比べると規模が大きくなっています。また年間の発電量は39万kWhを見込んでおり、一般家庭の使用量に換算するとちょうど石徹白の世帯数と同じくらいになります。これにより、地域の電力を自給自足することが可能になりました。

 

石徹白の復興のために

石徹白1号用水発電所によって発電される電力を売電することにより、年間1400万円ほどの収入が期待できます。この資金を元に石徹白の特産物であるトウモロコシの栽培により力をいれて、復興を目指します。またマイクロ水力発電の導入により注目され、年間500人ほどの見学者が訪れるようになり、石徹白の女性たちが集まり、石徹白で採れる食材を使ったカフェを運営するようにもなりました。

またマイクロ水力発電の導入、管理、運営を石徹白の住民たちが担っているため、徐々に地域に活気が戻っているのは間違いないです。

今後の成長に期待していきたいですね。