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水力発電の基本原理

水力発電

水力発電の仕組み

自転車の明かりを灯すには、ペダルを回さなければなりませんが、その回す力は人間の足のもつエネルギーを使います。

水力発電では、このペダルに相当するのが水車です。そしてペダルにエネルギーを与える足の回転に相当するのが、高い位置にためられた永の落差(位置のエネルギー)です。

水力発電は、高い位置にある水を太い鉄管(水圧管路)を通して水車に流し込むことによって水車を回します。水車と発電機は軸でつながっているので、水車が回れば発電機が回って発電が行われます。

水力発電でどのくらいのエネルギー(仕事)が得られるかは、永の落ちる高さ(落差)と水の流量によって決まります。

 

永久になくならないエネルギー

大地に注いだ雨や雪は川を下って海に注ぎ、太陽熱によって水は蒸発して雲になり、雲は雨や雪を降らせて再び大地に戻ります。

水力発電はこのような自然の循環サイクルの途中を利用する発電設備です。

そのため、エネルギー源としての費用(石油やウラン鉱石などの燃料費)がほかの発電と異なり、大変少なくてすむという利点があります。またほかの発電所に比べて、非常に短い時間(5分程度)で発電開始ができるので、電力が急に必要になった際の対応がしやすいという特長をもっています。

というのも、火力発電ではタービンを回すのに十分な蒸気を発生させるまでに、燃料を燃やして水を加熱し、ボイラ内の圧力を高めたりと、発電を開始するまでに時間がかかるのです。

ただ、水力発電に必要となるダム建設には膨大な費用と工事期間がかかるため、近年ではその必要性が議論の対象となることもしばしばです。