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次世代型の発電方法・1

次世代

■住宅用太陽光発電システムの機器構成

一般的な住宅用太陽光発電システムがどのように働いているか、説明しましょう。

まず、屋根の上に設置された太陽電池アレイ(5キロワット程度)から得られた直流の電力を接続箱で1本の配線にまとめ、パワーコンディショナーで家庭で使う交流に変換します。このパワーコンディショナーはインバータ装置と同じ機能をもつもので、ここでは太陽電池で発電した直流220ボルトを交流200ボルトに変換しています。この変換された交流電力は、発電力(グリーン電力)を測る電力計を通って、分電盤手前に設置してある太陽光ブレー力に入ります。

なお、接続箱には、太陽電池側に電気が逆流しないよう逆流防止の役割のほか、雷からシステムを守る保護機能が備わっています。

 

昼間、太陽光ブレーカから分電盤に供給された電力は、屋内配線に流れて家庭内で使われます。そのとき余った電力は、買電電力量計と売電電力量計の2台の電力量メータを通過して電力会社の柱上変圧器のある配電線に供給されます(つまりご近所の電力として使われるわけです)。夜間に太陽光発電が停止するときは、電力会社の電力が分電盤を介して屋内に供給されます。

これらの発電や買電、売電の状況は、室内に設置された電カモニタで随時監視できるようになっています。

 

太陽光発電の普及を進めるために、太陽光発電で余った電力は電力会社が買い取りますが、2009年11月からは、この買取分はすべての家庭の電気代に太陽光サーチャージとして上乗せされ、2010年4月から国民全員で負担することになりました。

 

■コジェネレーションシステム

『1種類の燃料から2種類以上のエネルギ一を取り出す』

従来から、石油やガスなど1種類の燃料を使って、発電機で発電して得られた電気エネルギーを送電線を経由して消費地で受け、消費地ではこの電気エネルギーを動力、熱、照明などに変換して生活に利用してきました。

しかしこの方法では、石油、ガスなどのもつエネルギー(一次エネルギー)を100%とすると、発電機で電気エネルギーに変換したのち、消費地で使える電気エネルギーは35%程度になってしまうのです。この原因の大部分は、一次エネルギーを電気エネルギーに変換する過程で、たくさんの熱が発生しますが、これらの熱が捨てられてしまうからです。

これはもったいないことだと考えて生まれたエネルギー利用の方法がコジェネレーションシステムです。つまり、従来の発電方式で捨てられている60%もの排熱を利用しようというわけです。石炭などを燃料とする蒸気タービンやガスタービンで電気エネルギーを取り出したときの排熱を、冷暖房や給湯などの熱利用に利用するものです。

言い換えれば、コジェネレーションとは1種類の燃料から2種類以上のエネルギーを発生させるシステムのことなのです。このシステムの基本的なしくみは、原動機と排熱回収装置から成り立っています。原動機にはディーゼルエンジン、ガスタービンなどがありますが、最近は発電効率が高く、クリーンな燃料電池なども注目を浴びています。

 

コジェネレーションは消費を必要とする場所に設置することができるため、送電による損失がありません。適切な設計を行えば、総合エネルギー効率が70~80%にもなり、熱および電力を同時に必要とする消費者側にとっては、省エネルギーシステムのホープとして期待されています。ガスタービンによる電力の発生および排熱回収システムは、原動機の排ガスを排熱ボイラに通し、蒸気を発生させます。この蒸気を熱源として、給湯や暖房、冷房に使います。