東京ガスの電気の料金プランは2016年に入ってすぐに発表されました。
1月4日からは事前切り替え申し込みが開始し、どこよりも早く電力自由化に向けて動き出した新電力のひとつがこの東京ガスでした。
それから1ヶ月もたたず、まだ実際の供給も始まっていない段階で、値下げが決定されました。
どのくらいの値下げになったのか、東京ガスの思惑はどこにあるのか、考えてみます。
東京ガスの新プラン、どのくらい値下げされる?
東京ガスの料金プランは、前回発表されたものと比べてどのくらい値下げされたのでしょうか。
また、一般電気事業者である東京電力の新プランと比べてどのくらいの水準なのでしょうか。
東京ガスの「ずっとも電気1」の前回発表のプランと今回発表されたプランと東京電力の新プラン「スタンダードSプラン」を比較しています。
東京電力のスタンダードSプランは実際は2段階しか料金がないのですが、使用量での区別を元に、2段階料金にも1段階料金を、3段階料金に2段階料金を当てはめて比較してみました。
こうして、比較してみると東京ガスの前回発表されたものは少し割高な印象を受けます。
基本料金が高く、1段階、2段階ともに割高です。
一方で、今回発表されたものは、基本料金は東京電力と同水準、1段、3段料金は割安になっています。
他の新電力と同程度の水準となりました。
東京ガスはなぜこのタイミングに値下げ?
電力供給が実際にスタートする前から料金改定が行われる事は予想されていませんでした。
異例の措置と言っても過言ではありません。
では、なぜ東京ガスはそんな異例の措置を取ったのでしょうか?
東京電力の新プランに見劣りした
東京ガスは既に都市ガス事業で多くの顧客を抱えており、電気でもシェア獲得を進めていくと考えられていました。
そのため他の新電力に先駆けて料金プランを発表し、事前予約を開始しました。
東京ガスが料金プランを発表した後に、東京電力の新プランが発表されました。
そのため、その二つを比較すると東京ガスの方が割高な印象を受けるものになってしまっていました。
早く発表した事が裏目に出て料金改定をせざるを得なくなったと報道されています。
他の新電力の動きも
多くの新電力料金プランの発表が続いています。
auでんきやENEOSでんき、ソフトバンクでんきなど続々と新しい選択肢が増えています。
そんな中、割高な印象を受ける東京ガスの前回発表プランでは厳しいという判断があったのかもしれません。
料金が下がったのは良いことですが、このように短期間での料金改定が続くと電気を使用する消費者としては、混乱してしまいそうですね。
他社の動きで値段をこまめに変えるというのは、やめてほしいという声が多いでしょう。