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断熱圧縮空気蓄電システムの開発が始まる

断熱圧縮空気蓄電システム

早稲田大学スマート社会技術融合研究機構、IEA、神戸製鉄所が共同で、長寿命で信頼性・環境性に優れる「断熱圧縮空気蓄電システム」の開発に着手したことを発表したので紹介します。

 

断熱圧縮空気蓄電システムとは

再生可能エネルギーの固定価格買取制度が進み、今後さらなる導入が見込まれています。そんな中風力発電を主とする再生可能エネルギーの出力変動の抑制や電力需要のピークシフト等の平滑化・平準化を目的としたシステムが断熱圧縮空気蓄電システムです。

具体的に断熱圧縮空気蓄電システムを説明すると、電力を圧縮空気と熱の形で貯蔵し、必要に応じて保蔵された圧縮空気と熱を使って発電するシステムです。

早稲田大学は断熱圧縮空気蓄電システを最適に制御するアルゴリズム開発と、実際に断熱圧縮空気蓄電システムを制御するソフトウェアを担当します。またIEAは風力発電の出力変動緩和や計画発電化を実現するためのシステム設計、実証運転、評価を担当します。神戸製鋼はオイルフリータイプのスクリュー圧縮機、スクリュー発電機、熱貯蔵タンク、空気貯蔵タンクからなる機器製造を担当し、開発を進めていく予定です。

 

 

断熱圧縮空気蓄電システムの今後

今回の断熱圧縮空気蓄電システムの開発はNEDOの「電力系統出力変動対応技術研究開発事業」の一環として実施するもので、2016年度にMWクラスの実証機の試運転を行い、2017年度以降の実証運転の継続と商品化を目指すものです。