今から約9年。日本の玄関口、東京駅である試みが行われました。
電車に乗るときに必ず通過する改札口で発電しようという試みです。
当時は各メディアが取り上げ話題となった床発電ですが、今はどのような発展を遂げているのでしょうか。
床発電とは
床発電は人が歩くことによって生じる振動をエネルギーとして発電を行うシステムです。
圧電素子と呼ばれる素子が発見されたことによって床発電は実現しました。
必ず全員が同じ所を通り、一定の人数の通過が安定して見込まれる改札の床はこの床発電にうってつけでした。
この床発電によって自動改札や電光掲示板などの駅設備のための電力を補おうと計画されていました。
東京駅での床発電実験
2006年と2008年に3回にわたって設置実験が行われました。
回数を経るごとに発電効率を上げたり、床材を変えたりして、より実用に近い実験を行いました。
実験は終了して、もうすでに6年以上が経過しているわけですが、まだ実用化には至っていません。
その要因は以下の3つでしょう。
導入コストが高いこと
発電量が多くないこと
修理・点検の際に改札を封鎖する必要があること
駅以外での床発電の導入例
駅の改札での導入は進んでいませんが、その他の場所で実用化された例はあります。
地方自治体の庁舎やオフィスビルの入り口で実用化されているところがあるようです。
まだまだ、実用化が進んでいない床発電。
普段何気なく歩いている床で発電ができればエネルギー問題解決の一助になることでしょう。
将来的には、車やバイクが通ったときに発電することができる床発電が実用化されるかもしれません。