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iPhoneには、Appleと携帯電話会社(auやソフトバンク、ドコモなど)のそれぞれに保証制度があります。
内容や保証期間も異なれば、併用の可否も異なります。
Appleの補償を選ぶか?
携帯電話会社の補償を選ぶのか??
それとも両方の補償をつけるべきか??
悩む方は多いと思います。今回はそれぞれの保証内容について、詳しく解説していきます。これからの補償内容を決める参考や、現在の補償内容を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
なお、本記事記載の料金は消費税別となっています。
iPhoneには、Appleと携帯電話会社それぞれに保証制度がある
iPhoneはAndroid端末と異なり、AppleがiPhone端末の製造も行っていることが特徴です。
このためAppleから直接購入した場合、iPhoneに何か不具合が出たらAppleに連絡すれば良いというメリットがあります。
また携帯電話会社からiPhoneを購入した場合、携帯電話会社独自の保証制度を利用することもできます。この場合は選択肢が広がることがメリットといえます。
Appleの保証制度
参照:Apple
iPhoneを製造販売するAppleには、さまざまな保証制度があります。この点について、詳しく解説していきましょう。
基本的な保証
iPhoneの基本的な保証は、以下の通りです。
・ハードウェアについて、1年間の無料修理サービス(自然故障に限る)
・90日間の無償電話サポート
但し無料修理サービスは、バッテリーなどの消耗品や、床に落として画面を割ってしまったというケースには適用されません。
あくまでもApple所定の使用方法に従って使用した際の故障に限定されます。
AppleCare+で保証期間を2年に延長
AppleにはiPhoneの延長保証サービスとして、AppleCare+があります。
AppleCare+に加入すると、以下のサービスを2年間受けられることがメリットです。
AppleCare+・ハードウェアの無料修理サービスが2年間に延長(自然故障に限る)
・無償電話サポート期間が2年間に延長
・消耗品のバッテリー、イヤホン、アクセサリの保証も受けられる
・過失や事故による損傷でも、割引料金で修理が受けられる(2回まで)
特に以下の点について、大きなメリットがあります。
項目 | AppleCare+加入者 | AppleCare+未加入者 |
バッテリー交換 | 無料 | 3,200円~8,800円 |
画面修理 | 3,400円 | 14,800円~31,800円 |
画面以外の修理 | 11,800円 | 30,800円~60,800円 |
10人に1人が画面を割っている!
2017年10月に行った調査によると、スマートフォンを持っている人の10人に1人が、この2年間に画面を割っているという結果が出ています。
なかでもiPhoneは画面が割れやすいと言われています。皆さまの中にも、画面を割った経験のある人も多いのではないでしょうか。
最新のiPhoneは以前よりも画面が割れにくくなったといわれていますが、AppleCare+のサービスを受けることで、画面修理代を3,400円に抑えられるのはとてもメリットです。
AppleCare+加入金額
AppleCare+加入には以下の通り、費用がかかります。
またiPhone本体の購入後、30日以内に加入する必要があります。
製品名 | 価格 |
iPhone X | 22,800円 |
iPhone6s Plus、iPhone7 Plus、iPhone8 Plus | 16,800円 |
iPhone6s、iPhone7、iPhone8 | 14,800円 |
iPhone SE | 12,800円 |
選べる修理方法
AppleCare+では、以下の修理方法を選べます。
1、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダへの持ち込み
2、引き取り修理(Apple指定の宅配業者が回収し、修理完了後Appleから送付)
またエクスプレス交換サービスを利用することもできます。この場合製品の保証対象であれば無料ですが、保証対象外の場合は1回につき11,800円がかかります。
NTTドコモの補償内容
NTTドコモでは「ケータイ補償サービス for iPhone&iPad」サービスを提供しています。
毎月600円~750円を支払うことで、いざという時に割引料金で補償が受けられます。
補償の対象となるケースは、以下の通りです。
・全損、破損、故障
・紛失、盗難
・購入から1年を超えた自然故障(1年以内の場合は、Appleの製品保証が適用)
これらの対象になった場合、修理ではなく製品の交換で対応することが特徴です。ドコモに連絡すると、1日から2日で交換電話機が送られます。
月額料金さえ払っていれば、2年を超えても補償対象になることも特徴です。但しサービス利用回数は、1年に2回までとなっています。
また不具合のある電話機はドコモに送り返せば、修理を待たなくてもiPhoneが使えますから便利です。
なお不具合のあるiPhoneを送り返さない場合、違約金として80,000円が請求されますから注意してください。
ドコモの補償内容と月額料金
なお申込みは、iPhone購入後14日以内に行う必要があります。特にドコモショップやドコモ販売店での申込みは、iPhone購入当日に限られますので注意してください。
製品名 | 月額料金 | サービス利用料金 |
iPhone X、iPhone8 Plus、iPhone8、iPhone7 Plus、iPhone7、iPhone6s Plus、iPhone6s | 750円 | 11,000円 |
iPhone SE、iPhone6 Plus、iPhone6、iPhone 5s | 600円 | 7,500円 |
auの場合 〜修理すると見舞金がもらえる!?〜
参照:au
auでは、さまざまなiPhoneの保証サービスを用意しています。それぞれについて、解説していきましょう。
AppleCare+ & au端末サポート
auではAppleが提供するAppleCare+に加えて、3年目・4年目もauの独自サポートを受けられる「AppleCare+ & au端末サポート」を提供しています。
この保証はauショップやau販売店において、iPhone購入時のみ加入できます。購入後の加入はできませんから注意してください。
また保証内容は、購入後2年を経過する前か後かで異なります。
購入後の使用期間 | 修理・問い合わせサポート | 盗難・紛失時 |
2年以内 | Appleが対応 | 13,800円で交換品を翌日にお届け |
2年超4年以内 | auが対応 | (SIMカード再発行手数料を含む) |
「AppleCare+ & au端末サポート」の月額料金は、以下の通りです。トータルでの保証料金は、AppleCare+よりも2倍以上の金額となります。
製品名 | 月額料金 | 4年間の累計 |
iPhone X | 1,190円 | 57,120円 |
iPhone6s Plus、iPhone7 Plus、iPhone8 Plus | 890円 | 42,720円 |
iPhone6s、iPhone7、iPhone8 | 790円 | 37,920円 |
iPhone SE | 707円 | 33,936円 |
auスマートパス会員は、購入後2年以内の修理で見舞金が受け取れる
auスマートパスに入っている場合は、購入後2年以内に修理をした場合、1回につき1万円(税込)の見舞金を受け取ることができます。
但し見舞金は2回までの支給となり、3回目以降の修理については支給対象外となります。
見舞金は後日支払われますので、修理代金は一度立て替える必要があります。
また見舞金の申請は修理後6ヶ月以内であれば、後日でも申請が可能です。
auスマートパスプレミアム会員は、購入後4年以内の修理でau WALLETポイントが受け取れる
auスマートパスプレミアムに入っている場合は、購入後4年以内に修理をした場合、1回につき11,800円(税込)相当のau WALLETポイントを受け取ることができます。
但し見舞金は購入後2年間で2回まで、また購入後3年目と4年目をあわせて2回までの支給となります。
サービス利用にはiPhone購入時からauスマートパスプレミアム会員を継続していることに加えて、「AppleCare+ & au端末サポート」に加入していることが条件となります。
au WALLETポイントは後日付与されますので、修理代金は一度立て替える必要があります。
また見舞金の申請は修理後6ヶ月以内であれば、後日でも申請が可能です。
ソフトバンクの補償 〜手厚いアフターケア〜
参照:ソフトバンク
ソフトバンクは早くからiPhoneを販売していたこともあり、サポートが充実しています。現在は「あんしん保証パックwith AppleCare Services」を提供しています。
この保証内容を見ていきましょう。
充実した保証内容
「あんしん保証パックwith AppleCare Services」の契約期間中は、以下のサービスを受けることができます。
これはAppleCare+を上回る手厚いサービスです。
2、画面の修理は3,400円、その他の修理は11,800円で対応(2年ごとに最大2回まで)
3、不具合時の機種交換は11,800円の自己負担により、1~2日程度でお届け
4、電話サポートも無料(2年目まではAppleが、3年目以降はソフトバンクが提供)
5、水ぬれ、破損によるメモリーデータ復旧を無料で実施
6、全損や盗難・紛失、修理受付終了機種の場合、ソフトバンク指定の機種をお得な価格で提供
「あんしん保証パックwith AppleCare Services」の加入は、ソフトバンクショップや販売店でiPhoneを購入した時に限られます。
また月額料金は、以下の通りです。
製品名 | 月額料金 |
iPhone X | 1,160円 |
iPhone X以外 | 830円 |
修理の申込みは方法
ソフトバンクでiPhoneを購入した場合、修理の際にソフトバンクショップに持ち込まなければならないという制約はありません。むしろAppleやApple正規サービスプロバイダへの持ち込みや申込みが基本となります。
ソフトバンクショップへ持ち込む場合、店頭での修理が可能な店舗は「ソフトバンク表参道」と「ソフトバンクグランフロント大阪」のみとなっています。また修理の取り次ぎも一部のソフトバンクショップのみ対応となりますのでご注意ください。
なお購入後2年までは、ソフトバンクショップ、Apple、Apple正規サービスプロバイダのいずれにおいても、料金は変わりません。
修理代金は全額Tポイントで還元。
ソフトバンクで購入したiPhoneを修理した場合、その代金は全額Tポイントで還元されます。
但しこのTポイントは期間限定であり、以下のWebショップでのみ利用可能です。
・Yahoo! JAPANサービス
・LOHACO
・GYAO!
この点で、修理代金が無料になるということとは異なります。
ワイモバイルの場合
ワイモバイルの場合、独自サービス内容はシンプルです。月額690円の「故障安心パックプラス」に加入することで、以下の保証が受けられます。
1、盗難や紛失時に、新しい機種を会員価格で購入可能
2、故障や破損、水ぬれや全損等の場合に、以下の交換料金を支払うことで新品同等のiPhoneと交換可能
iPhone 6s | 12,500円 |
iPhone SE | 10,000円 |
iPhone 5s | 7,500円 |
なお申込みは、iPhone購入時のみ可能です。
Appleと携帯電話会社の保証は、併用できない場合がある
ここまでAppleCare+と、携帯電話会社独自の保証それぞれを解説してきました。
お持ちのiPhoneをどこで購入したかによっては、Appleと携帯電話会社の保証を併用できない場合や、併用そのものが無意味な場合があります。
それぞれの携帯電話会社について、詳しく解説していきましょう。
NTTドコモの場合
NTTドコモで購入したiPhoneの場合、以下の制約があります。
1、ドコモショップやドコモ販売店で保証契約を結ぶ場合
ドコモショップやドコモ販売点で保証契約を結ぶ場合、「AppleCare+ for iPhone」と「ケータイ補償サービス for iPhone&iPad」はどちらかしか契約できません。
2、Appleの保証を利用する場合
Appleで「AppleCare+ for iPhone」を申し込む場合、ドコモの提供する「ケータイ補償サービス for iPhone&iPad」と併用が可能です。
但しドコモの保証を受けて電話機を交換した場合、その後は「AppleCare+ for iPhone」による保証サービスを受けられない場合がありますから注意が必要です。
au、ソフトバンクの場合
auが提供する「AppleCare+ & au端末サポート」、ソフトバンクの「あんしん保証パック」は、いずれもAppleが提供するAppleCare+を拡張したサービスです。
このため、au、ソフトバンクではAppleCare+と重複加入することは無意味です。
ワイモバイルの場合
ワイモバイルの「故障安心パックプラス」は、AppleCare+と併用可能です。
またAppleCare+をワイモバイルで契約すると、月割りでの支払いが可能となるメリットがあります。但し総支払額は、一括払いでAppleCare+の代金を支払った場合よりも1,000円ほど高くなります。
但し、ワイモバイルで「故障安心パックプラス」とAppleCare+の同時申込みはできません。この場合、AppleCare+はAppleへ直接申し込むことになります。
また修理はワイモバイルでは受付せず、AppleまたはApple正規サービスプロバイダに依頼することとなります。
まとめ
ここまで、iPhoneの保証内容について解説してきました。
AppleCare+は機種により12,800円~22,800円と、決して安い保証サービスではありません。
しかし以下のメリットがありますから、加入するとよいでしょう。
・自然故障の無料修理サービスや電話サポートサービスが2年間受けられる
・画面を割ったり、壊してしまった時の修理代が定額で済む(2回まで)
・電池交換が2年間無料
これに対して携帯電話会社にも保証がありますが、これは大きく分けて3つのタイプに分けられます。
1、AppleCare+を拡張したもの(au、ソフトバンク)
2、AppleCare+とは別のサービスで、基本的にはどちらか選択するもの(NTTドコモ)
3、AppleCare+にないサービスを別途提供するもの(ワイモバイル)
NTTドコモ、au、ソフトバンクの独自サービスを契約することで、AppleCare+より手厚く長期間の保証となります。但しその分料金は上がりますから、本当に必要かどうかよく検討することをおすすめします。
特に2年間で機種変更するつもりなら、AppleCare+を契約した方が安上がりで済む場合も多いでしょう。
購入時には保証内容を検討する時間はありません。
携帯電話会社ですすめられた保証制度が最適とは限りませんから、事前によく調べておくことが重要です。