屋内配線の絶縁抵抗
電気はとても便利なものですが、扱いを間違えると火災や感電など危険なものに変身します。
電気を安全に使う上で最も大切なことは、電気が流れてよい場所と、流れてはいけない場所を確実に区分けしておくことです。
そこで重要になるのが電路の絶縁です。
屋内配線の電路が正しく絶縁を確保されているかを検査するには、絶縁抵抗の測定を行います。
一般家庭の単相2線式あるいは単相3線式電源では、絶縁抵抗が0.1メガオーム(M Ω)以上、工場の三相3線式電源なら0.2メガオーム以上あれば合格です。
絶縁抵抗の測り方
電線の被覆などの絶縁材料は、温度や湿気などで絶縁の状態が変化することがあるので、定期的に絶縁抵抗計(メガーとも呼ぶ)による測定値を調べて絶縁の良否を知っておく必要があります。
絶縁抵抗計は内部で発電して測定回路に電圧を加え、流れる電流の大きさで抵抗値を測ります。
発電式のものと電池式のものがあり、発電電圧が100ボルト、200ボルト、500ボルトなどの低圧回路用のものと、1千ボルト、2千ボルトなどの高圧回路用のものがあります。
そして屋内配線回路の場合には、電線間の絶縁抵抗と電線と大地間の絶縁抵抗の両方を調べます。
絶縁抵抗の測り方は、電源のブレーカを切り、電線間の測定では電気機器をすべて外して(外せないときはスイッチを切る)電線間の抵抗値を測ります。
電路と大地間の抵抗は、電源のブレーカを切って、電気機器は使用状態にして電線間を短絡させて、大地と電線間の抵抗を測定します。
なお絶縁抵抗計の測定端子は、LとEの2つがあり、Lは電路にEは接地極にあてて測ります。