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塩と水だけ「塩水ランプ」の導入と課題

塩と水だけでで電力供給可能に。「塩水ランプ」とは

フィリピンのベンチャー企業「SOLt Corp.」という2014年に誕生した会社が「塩水ランプ」をフィリピンの山岳部へ導入しています。

 

必要な資源

「塩水ランプ」の明かりを灯すのに必要なのは名前の通り、塩と水のみです。
量としては「ティースプーン2杯分の塩」と「200ml程度の水」で発光可能です。

 

性能と仕組み

1日に連続して8時間の使用が可能。寿命は半年ほどですが、外部回路からの電流を流した場合には1年以上の寿命が確認されているそうです。

気になる発光する仕組みに関してですが、小中学校の理科授業中に「ボルタ電池」「ダニエル電池」という名前を聞いたことはあるでしょうか。それらの総称を「ガルバニ電池」といいますが、化学エネルギーを電気エネルギーへと変換する装置です。今回の塩水ランプにはこの「ガルバニ電池」が用いられているとのことです。

参照:wikipedia-ガルバニ電池-:https://goo.gl/C1ltWv

 

島々の住民生活を支援

山岳部や燃料を調達するために長い時間をかけて移動しなければいけないような人々のために開発されたのが今回の「塩水ランプ」です。

フィリピンでの導入

たとえばフィリピンの山間部に住む人々の多くは、電気を得る手段がなく明かりを灯すための燃料を得るために往復で50キロ以上(フルマラソンが42キロ)を歩くような生活を現在も続けており、そういった人々の生活を支える製品として活躍が期待されています。

 

USB充電も可能

USBケーブルを直接ランプにつなげば、スマートフォンの充電も可能なつくりになっているそうです。


画像参照:http://tabi-labo.com/168573/saltlights/

残る課題

一般販売価格が未定な部分、そして半年という使用期限がはたしてエコといえるのかという部分が課題として考えられます。燃料のない環境での使用を想定されているので災害時用としては使えそうですが、インフラとなりえるには技術的な課題がまだまだ残っているのが現状です。

想像もしなかった資源がエネルギーとして変換されていく技術の進歩に、これからも期待していきましょう。

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