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再生可能エネルギーの大規模利用に向けての取り組み

再生可能エネルギーの大規模利用に向けての取り組み

発電量が天候に左右される再生可能エネルギーを大規模に電力系統につなぐ際に懸念される悪影響があります。

考えられるリスク

送電時、配電時ともにいくつかのリスクが考えられます。

送電に関する考えられる問題。

・計画的に発電量を調整出来ないため系統全体で電力の過不足が起きる
・短時間の電力需給バランスの不一致により電力の周波数が乱れる
・電気を直流から交流に変換する際に高調波が発生し各種機器に悪影響を与える

 

配電に関する考えられる問題

・逆潮流により配電系統の電圧が上昇
・系統に事故が発生した際、単独運転(系統からの電力系統を伴わずに分散型電源が独立して運転する状態であり、安全上は好ましくない)検出機能の誤作動の可能性

 実証プロジェクトで技術を確立

上記の問題を解決するため、日本では2000年ごろから太陽光発電、風力発電を大規模に電力系統につなぐ実証プロジェクトが行われてきました。

群馬県太田市では、実際に人が生活している約550軒もの家に平均4KWの太陽光発電(PV)システムを設置し、研究を行いました。

この研究で、単独運転検出機能の誤作動防止技術の確率、蓄電池を用いた電圧上昇防止技術を開発しました。

また、北海道と山梨県では、大規模発電所としてのPVシステム(いわゆるメガソーラー)の実証試験を行いました。

ここでは、蓄電池と日射量予測を用いた大規模PVシステムの計画運転や大規模PVシステムを系統につないだ際の系統安定化技術の開発を実施し、また、さまざまな種類のPVパネルを設置し、発電能力の評価を行いました。

一方、風力発電については、北海道苫町にて日本で初のウインドファーム(大規模風力発電所)として実施可能性の調査、実証を行い、1999年から運転を開始しています。