政府は4月7日の自民党本部での原子力政策・需給問題等調査会で、ベースロード電力を6割程度にまで引き上げるという方針を発表しました。
そもそも、ベースロード電力とは何か、政府の狙いは何かについてまとめていきたいと思います。
ベースロード電源とは
ベースロード電源とは、「天候に左右されずに昼夜を問わず、安定した発電を行うことができる施設で作られた電力のこと」です。
具体的にどのような発電方式を指すのか世界的に統一された定義はないようです。日本政府は「水力発電・地熱発電・石炭発電・原子力発電」を重要なベースロード電力として規定しています。
特に原子力発電は2014年4月に重要なベースロード電力とみなすと発表されました。
ベースロード電源の割合
現在政府が定めるベースロード電源は全体の40.1%を占めています。石炭・水力がその大半になっています。
これからの展望
政府の「ベースロード電力を6割まで引き上げる」という目標を達成するためにどの電源の割合がこれから高まっていくのでしょうか。
現在、ベースロード電源の一番多くを占めている石炭は輸入に頼っている上に、大量のCO2を排出するため、環境に優しくありません。
これ以上石炭による発電割合を高めるのは現実的ではありません。2番目の水力発電は、川の流れを変え、生態系を破壊する危険性を持ち、大規模開発が必要なため大幅な増加は見込めません。
つまり、政府の目標を達成するには、地熱発電・原子力発電の割合を増やしていくしかありません。
参照元:http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0MY0JH20150407