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デジタル化と高齢化で高まる接地の重要性

接地

電気はガスや石油に比べて安全だというのが一般的なイメージです。しかしそれは電気が安全に管理されている場合の話で、利用者が誤った機器の使い方をしたり、屋内配線や設備の保守・管理がおろそかになっていれば、電気は漏電による火災事故や、感電といった危険の原因になります。

 

そこで電気施設の安全基準を定める、「電気設備に関する技術基準を定める省令(「技術基準」という)」では、水気のある場所など感電のおそれがある場所に施設する電気機器には、人が容易に触れることができる機器の金属製外箱と大地を電気的に接続する「接地」工事を施設するように義務付けています。

接地工事は、以前はエアコンの室外機や洗濯機など、機器ごとに直下の地面に接地棒を埋め込んで接地線でつなぐ個別接地が行われていましたが、最近では分電盤から接地を行い、そこから家庭内のコンセントに接地線を配線してコンセントで機器との接地を取る方法が一般的になっています。そこで使われるコンセントが接地極付コンセントや接地端子付(接地極付接地端子付)コンセントです。

電気設備は、技術基準のほかに電気利用者の安全確保という観点から、業界基準として定める内線規程によって具体的に施工されます。なお、規程外のものであっても住宅に施設するコンセントは接地極付を使用することが推奨されています。

この推奨規定は、子供やお年寄りへの安全確保という観点のほか、パソコンやプラズマテレビなど、電子機器から発生するノイズがほかの機器に影響を及ぼさないことを主眼にしたものと理解されます。また、高齢者向けの介護機器の多くが接地極付プラグを備えていることから、家庭内での接地極付コンセントの施設はますます重要度を増すと考えられます。