参照:ビックカメラ
これから寒くなる時期。そろそろ暖房器具の用意を開始、新しい暖房器具を購入する事を考えるでしょう。
暖房器具を買う上でポイントになるのは主に5つ
1、暖かくなるまでの時間の速さ
2、暖める範囲
3、購入費用
4、電気代
5、乾燥
今回は、この中で「1、暖かくなるまでの時間の速さ」において最もオススメなグラファイトヒーターの特徴をご紹介いたします。
コンセントを指して電源を入れるとわずか0,2秒(機種によっても若干異なる)で暖まりだして、大きさがスリムで余計な面積を必要とせず、購入費用も安価なのが特徴です。
グラファイトヒーターとは?
暖める原理としては、本体にある発熱体(赤く光る蛍光灯のような筒状の物)を光らせて熱くさせる事で遠赤外線を外部に放射。これに当たる部分周辺が暖かくなるものです。
暖かくなる面積が限定的なため、部屋全体を暖める事は不向きです。
最大の特徴は「すぐに暖かくなる事」です。エアコンや石油ストーブは暖かくなるまでに時間がかかります。
カーボンヒーターとハロゲンヒーターと比較して
グラファイトヒーターと同じ原理で温め、同じような特徴を持つのが、カーボンヒーター、ハロゲンヒーターです。
そしてこの3つ中で最も速く暖かくなるのがグラファイトヒーターです。なんと、わずか0,2秒で非常に熱くなります。
その理由は遠赤外線を最も効率よく外に放射するためです。
逆に最も効率悪く、それを放射するのはハロゲンヒーターで、次にカーボンヒーターとなります。
両者を比較すると、遠赤外線の放射量が同じでも(多いのが電源スイッチの「大中小」とか「450W」や「900W」)、ハロゲンヒーターと比べて、カーボンヒーターの方が2倍放射されます。
放射する量が多ければ即座に暖まりやすくなるため、ハロゲンヒーターは暖まるまでに多少時間がかかって、それを短縮させたのがカーボンヒーターです。
カーボンヒーターよりもさらに速く暖まるのが、グラファイトヒーターで、カーボンヒーターと比べて発熱体が20%効率良いです。
例えば、カーボンヒーター本体、グラファイトヒーター本体から70cm離れた場所の温度を計測した時、20度→30度になるまでの時間は、グラファイトヒーターの方が約7秒短く出来ます。
電気代は?
短時間で一気に暖かくするので、普通に考えれば電気代が高くなるというイメージです。
グラファイトヒーターの気になる消費電力や電気代はどれくらいになるか?
山善(YAMAZEN)のグラファイトヒーターDCTS-A091を参考に電気代を算出。
確定消費電力=900w
弱=450w
強=900w
1時間あたりの電気代の全国平均を27円と想定した。
強のみ1時間継続使用すると
900w×1000×1時間×27円=24,3円
弱のみ1時間継続使用すると
450w×1000×1時間×27円=12,15円
グラファイトヒーターは放射される熱量を調整する事が出来て、これが「弱」と「強」。当然「弱」だと消費電力が少なく、「強」とそれが多くなります。
首振りと静止状態では消費電力には変化がありません。
単純に消費電力が半分になっているため、強と弱の電気代の差額は倍近くあります。
初期費用、維持費、寿命
初期費用
概ね5,000円から購入可能です。上位機種だと3~4万円しますが、主力となっているのは10,000円以下で、ホームセンター等に行けばこの価格帯のグラファイトヒーターが多数あります。ファンヒーターと同額程度で金額だけで見れば、大差ありません。
維持費
調査しましたが、詳細は不明です。この辺は憶測になりますが、扇風機同様に維持費はほとんど発生しないと思われます。ファンヒーターのように灯油等の電気以外の燃料が不要で、稼働させるための装置部品の定期的な取替も不要です。
維持するためにやる事と言ったら、使用を継続すれば汚れるので、定期的な掃除は必要です。
寿命
10,000時間以上の使用が寿命です。グラファイトヒーターは冬季しか使用しないため、比較的長期間使用する事が出来ます。
使用する頻度等によっても異なりますが、概ね8~10年です。
最近の電化製品には、「製品の標準使用期間」が本体に書かれている事が多く、グラファイトヒーターは10年程度で設定されています。機種により異なるので購入したグラファイトヒーターをご確認ください。
また、筆者が以前使用していたハロゲンヒーターでは8年で故障しました。故障と言うのは発熱体が光らなくなったためで、光らなくなると暖める事が出来なくなるため、暖房器具としての役目を果たさなくなります。従って、この期間を寿命と考えるべきです。
メリット、デメリット
メリット
- 上位機種でなければ購入費用が安い。概ね1万円以下で購入可能
- 灯油不要で、コンセントに指すだけですぐに稼働
- 維持費もかからない。維持する事はホコリ等を除去する掃除のみ
- ハロゲンヒーターやカーボンヒーターよりも速く暖かくする事が可能
- 寿命が長い。概ね10年前後は使用出来る
- スリムなタイプが多いので、面積を必要としない
デメリット
- 暖める場所が部分的。部屋全体を暖める事は不向き
- 部屋が乾燥しやすい。湿度を維持するために加湿器が必要になる
- 1時間あたりの電気代は900w(最大出力)にすると、電気代が高くなる
他の暖房器具と比較して
ファンヒーター | オイルヒーター | グラスファイトヒーター | |
暖かくなるまでの時間の速さ | やや時間がかかる | 時間がかかる | すぐ暖かくなる |
暖める範囲 | 広い | 広い | 狭い |
購入費用 | 5,000円~20,000円 | 20,000円~50,000円 | 5,000円~20,000円 |
電気代目安(月間・使用方法により大幅に異なる) | 10円~10,000円 | 5,000円~25,000円 | 200円~2,000円 |
乾燥 | 乾燥しやすい | 乾燥し難い | 乾燥しやすい |
安全性 | 消し忘れ注意する | 同左 | 暖める部分を誤って触りやすい |
まとめ
ファンヒーターやオイルヒーターよりも気軽に使用出来るのがグラファイトヒーターです。
コンセントに指すだけで、1秒もしないうちに暖かくする事が出来きますが、ただそれはピンポイントであって、部屋全体を暖める事は不向きです。
得意、不得意がはっきりしている暖房器具です。
他の暖房器具と併用して使用するのがもっとも適した使い方でしょうか。