電力自由化に伴い、消費者が再生可能エネルギーを普及させるためには、電源構成表示が必要として、経済産業大臣に要請しました。
ドイツでは電源構成表示が義務化
既に自由化が行われているドイツでは、電源構成や環境影響に関する情報開示が義務化され、助成金などによる固定価格買取制度を利用している場合には、販売時に明示しなくてはいけないルールがあります。一方で、日本の小売電気事業者の登録申請に関する省令では、電源構成や環境に影響する情報開示義務について規定は置かれておらず、消費者である私たちの料金プラン選定の一因になるであろう情報が開示されない可能性が現状では高いです。
消費者の知る権利・選択の権利
民主党は「構成等については充分な情報提供がなければ、消費者の知る権利・選択の権利が侵されることになり、正常な市場形成は難しい」との見解を述べており、今後も情報開示について強く求めていくとのことです。
経産省大臣は「しっかり議論するよう指示したい」
林経済産業大臣は、「専門家により議論がなられているところ。ユーザーとしては電源構成を知りたい人もいるだろうが、小さな小売業者のコスト負担の問題もある。要請の趣旨を伝え、しっかりと議論するよう指示したい」と述べた。
消費者・事業者の双方にとってベストな選択を
電力自由化の主役は、消費者である私たちユーザーでありながら、電力市場を活性化させるには多くの事業者が参加することが必要で、参入障壁が高いと事業者の参入が見込まれず、電力小売り自由化の実施目的である「需要家(消費者)の選択肢や事業者の事業機会を拡大」する目的が達成し難い。
電源構成の表示については、長らく議論されていますが、引き続き注視が必要になりそうです。