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「日本で最も独創的な男」 西澤潤一 その逸話

西澤潤一

前回、 西澤潤一 (以下西澤氏)の功績について記しました。

21世紀の灯りと言われるLEDや、通信機器に欠かせない光ファイバー、長距離送電に有用な静電誘導トランジスタなど西澤氏の発明は後世を驚かせるものばかりです。

前人未到の功績から「ミスター半導体」「光通信の父」と呼ばれる西澤氏ですが、「闘う研究者」とも呼ばれています。

あまりにも西澤氏の発明が凄すぎて周りに理解されなかったのです。

闘う研究者たる所以

半導体に関する数々の新しい発明や技術を論文にまとめても、「定説に合っていない」「なにをバカげたことを」と周りの研究者達から批判されてしまいます。

遂には、あまりの風当たりの強さに西澤氏の恩師が心配して新しく提出される論文を学会には提出せずそのまま保留する事態に陥りました。

研究者としてこれ程屈辱的なことはありません。

今は最早当たり前となっている光通信に使われている光ファイバーの原理となる論文を学会に提出した時のことです。

その学会で最も権威ある教授は、メガネを外して「このメガネを通しただけでもこれだけ暗くなる。ガラスを通して通信しようなんて、まったく具体性の無い話だ」と一蹴したそうです。

1964年、特許庁に光ファイバーに関する書類を申請した際も、理解されずに不受理扱いにされてしまいます。

それでも、世間の圧力に負けることなく西澤氏は独自の研究を続け数々の功績を残していくのです。

西澤氏の名言にこんなものがあります。

「バカになるしか成功の道はない」

周りになんと酷評されようが自分の信念を貫き通した西澤氏だからこそ言える言葉です。

1から2を作り上げることは比較的簡単ですが、0から1となると難しい。

正に西澤氏は0から1を作り上げる天才と言えるでしょう。

現在西澤氏は88歳ですが、今もなお日本の電子技術発展のため尽力しています。

正に人類の希望、そんな西澤潤一氏の紹介でした。

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