「最悪の場合、経営破綻もあり得る」
原子力規制委員会は北陸電力のもつ志賀原子力発電所1号機の直下に「活断層の疑いがある」と認定しました。そのため、事実上同原発の再稼働は不可能となり北陸電力の経営を直撃する事態となり、政府筋では「最悪の場合、経営破綻もあり得る」と漏らしています。経済産業省も密に救済シナリオを策定するも中部電力・関西電力ともに救済要請に応じる気配はないため、今後厳しい先行きが予測されています。
重要な収入源の消失
北陸電力は中部電力と関西電力に志賀原発を利用して発電供給をしており、2社と契約している発電委託料を経営の支えとしている。原発が再稼働できていない現在も契約は続いているが、事実上再稼働不可能となったことにより契約解消は時間の問題となりました。
北陸電力の経営破綻を防ぐために経済産業省が組んだ救済手段は「関西電力と中部電力が支援する」というアバウトなものである。しかしながら両社ともに原発事故を起こした東京電力への資金援助を強いられているため、現状以上の負担を抱えることは難しく、救済要請に応じる気配はみられない。現状の厳しさは北陸電力社員ですら「しょうがない」と声を漏らすほどだそうで、北陸電力の厳しい経営状況はしばらくは継続すると予測されます。
2016年4月の電力自由化を前にして、新電力(PPS)との顧客争い以前の問題も多数抱えている一般電気事業者は北陸電力だけではないのではないでしょうか。
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